ありがとうございます  …  2005.2. 23


ゴローの訃報に、たくさんの方々から、“チャンと覚えています。”と、思いやりの こもったメールをいただきました。
ペットと共に暮らしたことのある方はご自分の思いを重ねてくださり、ゴローに会ったことのない方も、“息が詰まりそうな社会情勢の中で、情報ファイルの中のオアシスともいえるゴローちゃん情報でした”、“元気を出して今後も大切な情報をお届けください。”と励ましてくださいました。
オトーサンと二人して、メールを読むごとに、涙しています。
朝、私が目覚めたのを気づいたゴローが伸びをして立ち上がるのから始まり、夜、ゴローの頭や手を撫でながら寝入るまで、日常の隅々まで、ゴローがいました。
ウメちゃんのオカーサンから「たくさん泣いてまた元気を取り戻してくださいね」

たくさん泣いて、ゴローのいない日々に慣れていきます。私にはたくさんの友だちがいるのだとかみしめながら。
ゴロー、ありがとう。 皆さん、ありがとう。

   *   *   *   *   *   *   *   *   *

お二人からの弔辞を掲載させていただきます。載せきれない方々、ごめんなさい。

? ゴローちゃんさようなら。
会うことのなかった私だけど、オカーサンの通信で、まるで馴染みのある人のように身近に感じ、というより懐炉のようにあなたは心を温めてくれました。オカーサンのユーモアあふれる記述にくすくす笑い、浮世の憂さを忘れ幸せな気分にもなれました。
あなたを愛したご家族の喪失感やいかに、と心配です。
そしてあなたのフアンも(私もその一人)もうあなたの記事が読めないかと思うと寂しくてなりません。
良くがんばったことを褒めて、もう一度さようならとありがとうを言いますね。

       井上 昭子


?ゴロー君へ
     いつもゴローの味方・Tオジサン

この前の様子ではまだまだ元気で、小皇帝の傅育官(どうでもいいが君のオカーサンは時々超難しい文字を使ってくれるので困るね、お互いに)とやらを仰せつかって、それなりに張り切って新しい任務に就いているように受け取ったばかりだったのに。
どう生きるかはどう死ぬかと同意義なんだよ、君は大好きなオカーサンに抱かれて多分あの世に行ったんだろ、幸せな人生だったといえるじゃないか。
僕たちはいつかは死ぬんだよ。だから、エルネスト・チェ・ゲバラみたいには到底無理だが、大病院の暗い集中治療室で身体中縛られたまま死にたくはないよね。
君としたら、オカーサンを残して自分が先に逝ってしまうことに心残りはあると思う、よーく分かるよ。まあ併し彼女にはオトーサンとかいうダーリンがいるようだから。
でもでも、再び会うことのない別れは辛いよね。
じゃあ、ゴロー君 あばよ。


一番上にもどる


ごあいさつ  …  2005.2. 14


愛犬ゴロー儀、2月12日に永眠いたしました。我が家に来て数子と起居を共にすること11年3か月、推定13歳半でした。
昨6月に手術したメラノーマ(悪性黒色腫)の肺転移が見つかっていましたが、1月20日頃から足の動きが鈍り、脳神経系への転移と思われる症状が急速に進みました。一時は痙攣(けいれん)などつらい症状もありましたが、最後はオカーサン手作りのゴロー飯を食べて眠り、そのまま2時間後に静かに息を引取りました。

かわいがってくださったゴローファンの皆様、犬連れをお許しくださった訪問先の方々、本当にありがとうございました。
元気だったゴローの姿を覚えていてくだされば嬉しく存じます。

         2005年2月14日           むらき数子・ゴローのオトーサン


一番上にもどる


ゴローのお仕事 その3  随筆編  …  2005.2.9


新任務     むらきゴロー

チビは来るなり、ボクをじっと見つめ続けている。ベビーカーに乗っても、隣を歩くボクを見ようと身を乗りだして、横座りになり、立ち上がってしまう。
そんなに見つめられると、照れてしまう。横目でチラチラとチビを観察している。

チビは着替えもトイレも入浴も、介助が必要だ。自力で食事をとるのも難しいらしい。言語不明瞭で会話能力も低い。この頃、二足直立が上手になり、歩行もしっかりしてきたが、やはり付添が必要だ。障害何級だろう? 要介護度も相当重いのだが、介護保険は適用されないらしい。
ヒトの序列では最下位のはずだ。ところが、オカーサンもオトーサンも、いそいそとチビのご機嫌をとり、チビは「小皇帝」として君臨している。
都庁にいて暴言妄言を吐き散らしているファシスト(※)じゃなくって、本場・中国の小皇帝そのものだ。

寛容と忍耐のボクとしては、ここはオカーサンの顔を立てて、小皇帝の傅育官(ふいくかん)に就任することにしよう。ひらたく言えば、お守り役だ。
ボクもトシで、足が弱ってきたので、「お馬さん」になってやれないのは残念だ。駈けっこも無理だ。でも、見守ってやることはできる。
「子守り犬」というのが、ボクの新しい仕事だ。

引っ越したら静かなリタイア生活を、とか言ったのはどこの誰だ?

※斎藤貴男『空疎な小皇帝―「石原慎太郎」という問題』岩波書店、2003年


一番上にもどる