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(474)アルフレッド・狛犬さん い

上野駅ホーム、B寝台車に向かう核家族 アルフレッド―
女将さん、何悩んでるんです?

女将(=おかあ)―
イギリスのお話のつもりで映画観に行ったら、イスラエルにでくわしたもんで。
新版の『オリエント急行殺人事件』(※1)観に行ったら、いきなり、エルサレムの嘆きの壁が映って・・・
今、ゾンビの遠隔地飼い主が火種を投げ込んだ(※2)、その場所から原作は始まってたかしら、って、図書館に探しに行ったんだけど、おんなじこと考えるひとがいるらしくって、貸出中。
おんなじ夜行列車だから、って、絵本の『やこうれっしゃ』(※3、挿絵)を借りてきたんだけど、日本の1980年の上野発金沢行の夜行列車のB寝台って、ねんねこばんてんで赤ちゃんおぶって帰省する女性がいたりして。
『オリエント急行』の一等車の、子どもに関わる使用人だけでも、子守メイドがいて、ナニー(乳母)がいて、ガヴァネス(女家庭教師)がいて、っていうアメリカの富豪のと、あまりに別世界だった。

三太―
ジョニー・デップを観られただけでも、満足だろ? 
海賊じゃなく、チョコレート屋を見て以来の御贔屓なんだから。(※4)

女将―
まあ、そうも言えるけどね。
前に見た、1974年版の『オリエント急行殺人事件』の、シドニー・ルメット監督は「硬派な社会派映画作品を撮り続けた」って、ウィキペデイアには書いてあるけど、今度の映画のケネス・ブラナー監督は、自分で製作・主演もやってる。
クリステイーが原作を書いたのは1933年、「戦間期」の大英帝国だったけど、ブラナー監督はいろんなところで、21世紀の現在の世界情勢を織り込んでる。
これ以上、具体的に言うと、ネタバレだって、怒られるからやめとくけど。

※1 アガサ・クリステイー原作『オリエント急行殺人事件』
※2 「突然の「エルサレム首都」発言でトランプは誰を試したかったのか」
トランプ大統領は12月6日、ホワイトハウスで行った会見で「エルサレムをイスラエルの首都と公式に認定する時期が来た」と表明しました。現在テルアビブにある米国大使館を、聖地エルサレムに移転するとも公言し、この「エルサレム首都認定」発言は世界中で大きな波紋を呼んでいます。このトランプ発言の真意は何か、なぜトランプ氏はあからさまなイスラエル支持を続けるのか、パレスチナ問題を20年近くに渡って取材し続けてきたジャーナリスト・藤原亮司さんが発言の裏側を読み解きます。
(続きは → http://www.mag2.com/p/news/339197 )
※3 1980『やこうれっしゃ』西村繁男作、福音館書店、2013第29刷福音館書店、2013第29刷
※4 ジョニー・デップ(1963生。アメリカの俳優、ミュージシャン)
『チャーリーとチョコレート工場 』(Charlie and the Chocolate Factory)は、2005年製作のアメリカ映画。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』(Pirates of the Caribbean) は、2003年〜。



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(473)アルフレッド・狛犬さん ん

日曜の朝、ナマケモノかオオアリクイがやってくるアルフレッド―
女将さん、誰を待ってるんです?

女将―
オクパード。日曜日の朝、窓から入ってきて、壊れているところを直し、ピカピカに掃除していく、超はたらきもののナマケモノ。(※1、挿絵)
年末の大掃除、うちにも、ぜひ、オクパードに来てもらいたいと思って。

三太―
おかあ、どうせ大掃除する気ないんだろ?
オクパードの派遣元の斉藤洋さんに入れこんで、図書館のこども室にいりびたってるんだから。

若葉―
黒猫ルドルフ(※2)の次は、誰に熱あげてるの?

三太―
こんだ、キツネ。
仙人の指導で数々の能力を得たキツネ、名前は【白狐魔丸(しらこままる)】(※3)


かあ―
それがね、殺生嫌いの仙人が弟子にしてくれただけあって、白狐魔丸は、食べるため以外の殺生嫌い、武士嫌い。
なのに、人のいる所へ行くと、なぜか、武士に関わりができてしまって、食べるためでない人間同士の殺し合いや自害に立ち会うはめになってしまう・・・
なんで、人間は殺し合うんだろう、って、人間探求を続ける・・・何百年も・・・。

※1 2009『アリクイありえない』斉藤洋、武田美穂絵、理論社
※2 (465)アルフレッド・狛犬さん る
ルドルフシリーズ。斎藤洋作、杉浦範茂え、講談社
1986『ルドルフとイッパイアッテナ』
1988『ルドルフ ともだち ひとりだち』
2002『ルドルフと いくねこ くるねこ』
2012『ルドルフ と スノーホワイト』
※3 『白狐魔記』斉藤洋作、画・高畠純、偕成社
1996『源平の風』、1998『蒙古の波』、2000『洛中の火』、2006『戦国の雲』、2010『天草の霧』、2012『元禄の雪』



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(472)アルフレッド・狛犬さん を

猫のウメちゃんのおかーさん―
「を」の字は、60年前、「お」と区別して重たい方の「を」と習いました。
今でもそれで良く理解できたなぁと感心します。
「うぉ」と読む「を」と聞いたこともあります。子供たちはどう教わったのかな。
「ゐ」と「ゑ」の使い方は私も分かりませんが、年齢の高い方の名前には案外使われていましたね。


おかあ―
そうね、私も「ゑ」の字を使うのは、女性の名前を書く時。
年賀状の差出人の名前をみて、あわてて「え」を「ゑ」に直したり。

三太―
おかあ、オレンジさん達と、高尾山に行った。(※1)
一人じゃ無理だと思ってた山頂まで、登れた。
[持つべきものは友だ]って、感激。

アルフレッド―
高尾山にも、僕の仲間はいるんでしょう?

女将―
狛犬2組には会ってきた。
捜せばもっといるかもしれないけど。
高尾山は、元々は修験道の山だから、もっぱら、天狗の世界。

オレンジさん―
高尾山の駅で、駅前に「泥を落とすブラシ」が用意されていて、親切だなぁと眺めたのです。
その後、「あっ、そうか。泥がついたまま乗られて電車が汚れるより
各自にキレイにしてもらった方が電車も汚れずにすむんだなぁ」と。


アルフレッド―
天狗も電車に乗る前には、ブラシで下駄の泥を落とすんですね?(※2)

オレンジさん―
学生時代、登山電車の歌(※3)が世界初のコマーシャルソングと習いました。
京王電鉄もいろんな工夫で、お客を呼び込む仕掛けを作っているんだなぁ。

三太―
株式会社も宗教法人も、互助共栄の関係だ。

高尾山の天狗1   高尾山の天狗2


※1 高尾山=東京都八王子市にある標高599mの山。 「高尾山と天狗様

※2 天狗の下駄の写真は → 高尾山 飯縄大権現社・大小天狗社

※3 「フニクリ・フニクラ」 → youtube




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(471)アルフレッド・狛犬さん ゑ



三太―
おかあ、先週、おおぜいの前でのお話、なんとか、無事に終えた。(※1)
読者さんが何人も応援に来てくれたんで、心強かった、って。
レトリバー犬・テラさんのおかーさんも来てくれた(※2)。
おかあ、お話のなかで、
「黄金にも珠にもまさる子宝も
何かをしまむ大君のため」
という、『主婦之友』1938(昭和13)年3月号に載っていた短歌を紹介した。
『万葉集』の山上憶良の
「銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむに勝(まさ)れる宝子に及(し)かめやも」
が、真逆に使われたことにショック受けたのを思い出しながら。
『主婦之友』の、この歌には、幟に送られて出征するタスキがけの若者の影絵が添えてあった。

終ったあとの懇親会の半ばで、テラさんのおかーさんが言った―
「テラが待ってるから、帰ります」

うん、山上憶良の歌「宴(うたげ)を罷(まか)る歌」(※2)にならって、万葉語訳すると―
「私らは今は罷らむテラ鳴くらむ
そを抱く父も吾(わ)を待つらむそ」

アルフレッド―
テラさんと、テラさんのおかーさんに、座布団一枚ずつ!

※1 2017.11.11「シリーズ・ミニコミに学ぶ1―『銃後史ノート』編 『こうして戦争は始まる――孫世代が出会う「銃後の女たち」』」
https://wan.or.jp/calendar/detail/4764
※2 この夏、赤ちゃんが二人いっぺんに生まれて、テラさんは叔母さんになりました。テラさんは、最初だけ、双子たちを「これはなんじゃ?」という感じで、匂いをかぎに来たあとは、いつも通り、マイペースで暮らしています。
(461) アルフレッド・狛犬さん ゆ
※3 憶良らは今は罷らむ子泣くらむ  そを負ふ母も吾(わ)を待つらむそ



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(470)アルフレッド・狛犬さん う

アルフレッド―
女将さん、このところ、「うわの空」ですね。

三太―
無理ない。
なにしろ、「うえのちづこ」さんはじめ、名だたる論客たちと200名もの前でしゃべらなくっちゃならないんだから(※1)。
おかあ、長年、「話せる力をつけたい」って勉強してきたはずなんだが、勉強すればするほど、言葉が出なくなってきたんだ。
「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」ってポスター(※2、写真)張りまくってた政党が、今、TPP推進役勤めてるんだ(※3)って、若い人は覚えてないだろうけど。
ついこないだの選挙に「幼児教育無償化」って掲げて、勝利したとたんに、「認可外保育園は対象外」って言いだす。さすがに党内からも批判されたからって、「認可外保育園も一部対象」にするって、コロコロ方針転換する――言うことは変えても、子どもを大事にする気がないってことは、若い人の眼にも見えてるだろう。(※4)
「新たな判断」とさえ言やあ、前に言ったことなんか、どうでもいい、って国で、おかあ、もう、言葉を失うばっかりだ、って。

※1 2017.11.11「シリーズ・ミニコミに学ぶ1―『銃後史ノート』編 『こうして戦争は始まる――孫世代が出会う「銃後の女たち」』」
※2 自民党のポスター
※3 「TPP、土壇場の復活 「自国第一」米政権に危機感」『朝日新聞』2017年11月10日05時00分
※4 『朝日新聞』見出しより
2017年11月06日 「認可外保育園は無償化の対象外 政府検討」
2017年11月10日 「認可外保育園も一部対象 無償化で政府方針転換」



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(469)アルフレッド・狛犬さん ゐ

アルフレッド −
女将さん、悩んでますね。

女将(=おかあ)―
そうなのよ、五十音図だと、「わ」の次は「ゐ」「う」「ゑ」「を」となるんだけど、

「ゐ」から始まる言葉が思いつかなくって。

三太―
おかあにゃあ、無理だ。
戦後の六三制義務教育で育ったから、最初っから、五十音図の「い」「え」と「ゐ」「ゑ」の使い分けを覚えてこなかった。
「を」だけは、「何何を」の「を」って、教えられたから、使ってきたけど、「ゐ」「ゑ」は、資料に出てくれば読めるけど、自分じゃ書き分けられない。
ま、今回は、読者さんから寄せてもらうのを期待して、おかあは寝て待つんだな。


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(468)アルフレッド・狛犬さん わ

『写真週報』S191.2.9 p.18 「『雛鷲の母』国民映画アルフレッド −
三太―
日本語の五十音図じゃ、最後の行は「わ」。トリだ。

ひつじの若葉―
「わ」のつく鳥? 「ワシ」

アルフレッド―
ワシは、僕らライオンと双璧をなす存在です。
アルメニアでは、国獣としてずばり「ワシ」と「ライオン」。
アメリカ合衆国は「ハクトウワシ」。
ドイツでは、8世紀という昔から、体制がいろいろ変わるたびにデザインを変えながらも、ワシを国章としてきました。(※1)

三太―
ナチスの時代にゃあ、ワシは鉤十字の上に立っていた。

おかあ―
その頃の、日本では、「鷲」というと、飛行機乗りのこと。特に軍用機のパイロット。

陸軍のは「陸鷲」、海軍のは「海鷲」。
「荒鷲」「若鷲」とか、学生出身兵は「学鷲」とか。
戦死した「神鷲」に続け、とか。
当時の新聞・雑誌・映画・レコード・ポスターは、航空戦に男の子を征かせようと「鷲」の大氾濫。『桃太郎の海鷲』ってアニメも作られた。(※2)
『雛鷲の母』って映画もあった、母一人で育てた一人息子をお国にさしだすのが、日本の良妻賢母の行きつくところだって。(※3、写真)
私は、「だれのこどももころさせない」ママがいい。
『雛鷲の祖母』になるのは絶対にイヤだ。

※1 『ウィキペデイア』による「ドイツの国章」
※2 『桃太郎の海鷲』
※3 『写真週報』S19.2.9 p.18  「国民映画 情報局選定国民映画 『雛鷲の母』(大映作品)」
※4 『だれのこどももころさせない』西郷南海子・浜田桂子、かもがわ出版、2017年4月。 安保関連法に反対するママの会




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(467)アルフレッド・狛犬さん ろ

アルフレッド―
ローソンでしたか? それともローションでしたっけ?

ひつじの若葉―
トリートメントだよ。白猫のスノーホワイトが言ったのは。

アルフレッド―
そうでした。
スノーホワイトは、日野さんちのお手伝いのおばあさんがシャンプーのあと、丁寧にドライヤーかけてくれた、ってごきげんでしたね。(※1)

ひつじの若葉―
いいなあ、私もやってほしい。

三太―
でも、日野さんちに集まる猫のほとんどは、シャンプーどころかブラシされるのも苦手だ。
イッパイアッテナは、「このうちに居る、税金みたいなもんだ」って、言う。
ルドルフも、なるほど、と思って、ブラシをガマンしてる。おら、同感。

アルフレッド―
イッパイアッテナは、たいした猫ですね。
名前からして、何と呼ばれようが、動じない。
猫語が通じないヒトから『タイガー』とか『トラ』、『ドラ猫』『ボス』『デカ』『ドロ』とか呼ばれるのはともかく、猫仲間からも『ステトラ』『イッパイアッテナ』『タイブン』とか。

若葉―
名前、って、ひと(他者)からつけられるものなの?

アルフレッド―
たいていはそうですが、自分で名乗ってもいいし、それを他のヒトは名乗れないように、
ヒトの世界では、「商標法」というのがあります。
日本でもそれを使って、「希望の党」という名前を半年以上前に登録(※2)したヒトがいるので、他のヒトは使えないことになってます。

おかあ―
ふ〜ん、用意周到、すご〜い経営者だね。
「希望の党」の「政策協定書」(※3)って、見たら、「党の指示する金額を党に提供すること」って。金額いくらって書いてない!

三太―
牝豹には、『緑のたぬき』(※4)とか『魔女』とかいう名前もあるんだが、東京城店では、創業の幹部が、あんまりブラックだ、って辞めちゃった。(※5)
新人には、お客様にはこう答えろ、自分の意見を言うなって、想定問答集で指導して・・・
それって、フランチャイズ店の、接客マニュアルだよね。(※6)
名前使わせるからって、高額の上納金とって、金集めのノルマを課して。

図書館に、『ルドルフとスノーホワイト』を返しに行ったおかあ、表紙に「いかさま師」の絵が載ってる本借りて来た。(※7)

ひつじの若葉―
怖ッ! 『緑のたぬき』!

※1 2012『ルドルフ と スノーホワイト』斎藤洋、杉浦範茂絵、講談社
(465)アルフレッド・狛犬さん る
※2 「小池氏「希望の党」2月に商標出願…政党名準備」『読売新聞』2017年09月27日 07時28分
国政新党「希望の党」の代表に就任した東京都の小池百合子知事が、「希望の党」の名称について、今年2月の段階で商標登録の出願を行っていたことがわかった。
(続きは→http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/news1/20170926-OYT1T50086.html
※3「希望の党」の「政策協定書」
※3「希望の党」の「政策協定書」
※4 「緑のたぬき」は東洋水産のカップ麺の略称です。
※4 「緑のたぬき」は東洋水産のカップ麺の略称です。
※5−1 「都民ファーストの会・音喜多駿氏らが離党届 「ブラックボックスそのもの」と小池知事らを批判」
http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/05/otokita-ueda_a_23233401/
※5−2「まるでヤクザ組織 都民ファーストの会を支配する“鉄の掟”」『日刊ゲンダイ』2017年10月8日
「上納金」に「言論規制」――。何だか「山口組」そっくりではないか。音喜多駿都議と上田令子都議の離党で内実がバレた「都民ファーストの会(都F)」。
(続きは→ https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215119
※6 フランチャイズ・チェーンとは - コトバンク によれば―
ボランタリー・チェーン(任意連鎖店)と並ぶ販売の一形態。特色はチェーン主宰者(フランチャイザー)が絶対的な権限をもっていること。チェーン加盟店(フランチャイジー)はチェーン主宰者の支配を受けるが,本部に契約料と売り上げのなかから一定の手数料を支払えば,その代償として一定地域内の独占的販売権が与えられ,経営については,本部の全面的なバックアップを受けることができる。チェーン主宰者は,少ない資金で多店舗展開ができ,各店舗からロイヤルティが入るので本部の収益性は非常に高くなる。
(続きは→こちら
※7 『怖い絵』中野京子、朝日出版社、2007年
「いかさま師」。17世紀バロック時代(1600〜1700) 、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール
http://fredericachoborine.blog.fc2.com/blog-entry-180.html
http://c.af.moshimo.com/af/c/click?a_id=344812&p_id=170&pc_id=185&pl_id=4062&url=http://www.amazon.co.jp/dp/404100912X



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(466)アルフレッド・狛犬さん れ

おかあ―
レオさんも、年とったら、たてがみが短くなってきたんだって(※1)

三太―
おらこと、見るなよ。
昨日、サクラ姉さんのおかーさんが、おらこと「サクラちゃん!」って呼んだんで、
え、おらあ三太だ! って思った。
したら、サクラ姉さんのおかーさん、
「ついつい、サクラ、って言っちゃうのよね。三太くんだと思ってるのに。
よく見ると、三太くんも、シラガふえたわね」(※2)

アルフレッド―
生身のヒトもイヌもライオンも、みんな、年とりますね。

おかあ―
年とって、子ども返りして、やっと分かってきたことって、ある。
「憲法の伝道師」を名乗ってる弁護士さん(※3)、前々っから大好きなんだけど、お話は早口で盛りだくさん、充実しすぎて、耳を通り抜けちゃうんだよね。
それが、子ども向けの絵本読んだら、スッキリ頭に入った!(※4.→図)
日本国憲法のキモは<個人の尊重>なんだ、って。
昔の国定教科書に、くりかえし載ってる、<憲法は、天皇が国を治める大法で、臣民が従うべきものだ>(※5)というのと、マ逆なんだ、って。
9条は日本の誇り、世界の誇り〜 けんぽうのえほん あなたこそたからもの』いとうまこと、たるいしまこ絵 けんぽうのえほん あなたこそたからもの』いとうまこと、たるいしまこ絵

※1 『ライオンのおじいさん、イルカのおばあさん』高岡昌江、学研プラス、2016、p。129
※2 サクラ姉さんは、レトリバー。三太はむらき家に来て早々から、お世話になってきました。 (12) 三太 迷子札
※3 伊藤真さん。伊藤塾塾長、日弁連憲法問題対策本部副本部長、9条の会世話人。
※4 『けんぽうのえほん あなたこそたからもの』いとうまこと、たるいしまこ絵、大月書店、2015.5
※5 第4期(昭和11年)修身『尋常小学修身書 巻六 第十二 憲法』(『日本教科書大系
   近代編 第3巻 修身(三)』講談社、1962第一刷、1978第5刷、p。341)
   ・・・大日本帝国憲法は、天皇がこれによって我が国をお治めになる大法で、したがってあらゆる法令の本になる最も大切な規則であります。明治天皇は皇祖皇宗の御遺訓に基づかせられ、国家の繁栄と臣民の幸福   とをお望みになる大御心から、臣民が永遠にしたがふべきものとして此の大法を御制定になり、明治二十二年の紀元節の日に御発布になりました。・・・




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(465)アルフレッド・狛犬さん る

ルドルフ と スノーホワイト』斎藤洋、杉浦範茂えアルフレッド―
ルドルフ? 神聖ローマ帝国の王さま?

三太―
じゃなくって。おかあが、熱上げてる黒猫。

おかあ―
7年ぶりに、ルドルフに会ったら、これが、カッコよく成長しててねえー。
26年も昔、子猫のルドルフがテレビに初登場した頃、毒蝮三太夫さんのナレーションにしびれたもんだけど、本でも杉浦範茂さんの描く挿絵が良くってね。
去年映画化されたけど、ちょっと、私のイメージに合わなくって、見に行かなかった。

先週、最新作といっても、5年前に出てた本、読んだら、ルドルフが決死の覚悟で渡り合った相手・女ボス猫スノーホワイトが、また、実にカッコよくって。(※1)

ひつじの若葉―
むらきのオバサンって、惚れっぽいんだね。
ルドルフは、「いろんなことを知っているが、かんじんなことがわからないことがある」とか、とんでもないマヌケだとか、親友たちに言われてるとこに共感するんじゃない?
スノーホワイトには、私も、断然憧れちゃう。
ブルドッグのデビルが「あれは強いな」って評した通り、横浜のボス猫を一瞬でのしちゃうし、男猫たちが小田原評定してれば「みんな、おだまり! このスノーホワイトにまかせておきな!」って一
喝。

三太―
おかあと、散歩に出かける。
向こうから真っ白い犬が来た、スピッツだ。

おかあ―
あ、スノーホワイトって、スピッツがモデルなんだ。
猫の顔を、丸じゃなくって、菱形に描くなんて、よく思いついたなアと思ってたんだけど。
「すごく大きくて、トラみたいに強い」イッパイアッテナと同じくらい大きくって真っ白で、ったら、スピッツだ。

アルフレッド―
日本語のヒトの世界では、「牝豹」って言うんですかね、「東京のことに専念します」って言って東京城主になったのに、永田町へ鞍替えしようとしている、東京への裏切りだと思いますが。
「牝豹」は、永田町のボスの座をゾンビから奪おうとしてるんでしょうね。
ひょっとして、ゾンビが争わないで「禅譲」とか言ったりして・・・?(※2)

三太―
日本語では、くるくる変わることを、「猫の目のように」って言うよ。

アルフレッド―
猫の目は、光に対して規則的に反応するんです。
無節操の代名詞のように言うのは、猫の名誉を傷つけます。
猫の近縁のライオンとして、厳重抗議を申し入れます。

※1 ルドルフは、「おらあ三太だ!」(189) 三太産後にイワシ缶?第407号
2010.6.26に初登場しました。
本は、ルドルフシリーズ 斎藤洋、杉浦範茂絵、講談社
1986『ルドルフとイッパイアッテナ』
1988『ルドルフ ともだち ひとりだち』
2002『ルドルフと いくねこ くるねこ』
2012『ルドルフ と スノーホワイト』
テレビでは1991年(!)NHK教育テレビ「母と子のテレビ絵本」、劇場アニメは2016年。
※2 「安倍政治5年、問う 衆院解散、10月22日投開票 自公VS.希望VS.共産など」
『朝日新聞』2017年9月29日05時00分  http://news.asahi.com/c/akwFenrcd9pln4ay



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(464)アルフレッド・狛犬さん り

ど根性ひまわり7世@むらき家

     ど根性ひまわり7世@むらき家
ど根性ひまわり7世@はながき

ど根性ひまわり7世@はながき
おかあ=むらきのオバサン―
竜ケ崎でも咲いたんだ。

ひつじの若葉―
何が?

むらきのオバサン―
ど根性ひまわり。(※1)
うちの近所でも、リカちゃんママのグループが咲かせてる。(写真「7世」の看板)
去年「6世」の咲いたあと、種をリカちゃんママからもらって、大事にしまいこんだ。そしたら、春に種蒔こうとしたら、見つからない。
ようやっと、みつけて蒔いたときには、もうリカちゃんママの「7世」苗は20cmくらいに育ってた。
以来、うちのプランターは、「月遅れ」の「ど根性ひまわり7世」。

ひつじの若葉―
ひょろひょろした苗、私、試食を遠慮しといた。
うちの前を通る人も、みんな、何だろう?って顔してたよ。
ひまわりだったの?

三太―
一昨日、ついに咲いた花見て、てっきり、キクイモだと思った。(※2)
おかあ、干支がヒトめぐりしたもんで、また、植える気になったのかと。
直径4?の花が80?の高さで咲いているなんて、ひまわりだと思うヒトいるか?

おかあ―
それが、咲いてから、日に日に、花が大きくなってるのよ、今日は直径7?。

で、おかあと、リカちゃんママの「7世」を見に行く。
頭上2mで大輪が咲いているはず、と思ったら、台風18号の直撃で、吹き倒されて、たいへんなことなってた。茎がぽっきり折れて・・・
でも、リカちゃんママたちが、すぐに手入れしたんで、10本のうち4本がしっかり立ち続けて花を咲かせてる。
さすが、「ど根性ひまわり」だ。

※1. 「被災地から届いた種、大輪のヒマワリに 茨城・龍ケ崎」 『朝日新聞』2017年8月2日04時00分
※ 東日本大震災の被災地・宮城県石巻市から届き、種から育ったヒマワリが、龍ケ崎市の各家庭で開花している。震災の年にがれきの中で咲いた「ど根性ひまわり」の子孫で、市内の小学1年生ら約600人が種をまいた。大輪の花が震災の記憶をつないでいる。
※ ど根性ひまわりは震災があった2011年の夏、石巻市門脇地区で一輪だけ咲いた。
※ 続きは→ http://www.asahi.com/articles/ASK7V4QFVK7VUJHB00V.html
※2 キクイモは、三太が来たばかりの年に植えました。 (44) 三太菊見の宴
あまりに背が高くなって、花は3mの高さで咲いてるし、持て余して、その年限りにしました。




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(463)アルフレッド・狛犬さん ら

湯村温泉に一緒に行ったミナコさん―
恒例夏の家出という表現がピッタリ?
また次は1年先か…と思うと少し寂しいですが、きっとあっという間ですね。
サユリストの母に夢千代日記の銅像のことなど話したら、やはり食いついてきました。

写真を撮ってこなかったのが残念でしたが、むらきさんの撮った写真を見せます??
別のおじさんに話したら、秋吉久美子もなかなかよかったと。


ひつじの若葉―
秋吉台って、『ライオンまんじゅう』が冬の名物なんだって。

アルフレッド―
『ライオンまんじゅう』?
ぼくの顔の焼印おした饅頭ですか?

女将―
え〜と(と、しばし、検索)
あった、あった。
饅頭の焼印のライオンも、いろんな表情のがあるけど―
秋吉台サファリランドでは、寒くなると、ライオンたち、普段は仲の悪い同士でも、体を寄せ合っておしくらまんじゅう状態=『ライオンまんじゅう』になるんだって。(※1)

三太―
群馬サファリパークのライオンたちも『ライオンまんじゅう』やってるようだ。(※2)

アルフレッド―
『ライオンボーイ』チャーリー少年とパリのサーカスから脱出したライオンたち7頭、たいへんな目にあってますね。
オリエント急行の屋根の上に乗ってベニスを目ざしたのに、アルプスの手前で猛吹雪に遭って列車は立ち往生、『ライオンまんじゅう』なっても凍死寸前・・・(※3)

おかあ―
車も船も、化石燃料じゃなくってソーラーが主なエネルギー源だという近未来小説なんだけど、王様がいたりして。


※1.「美祢・秋吉台サファリ ライオンがおしくらまんじゅう」『山口新聞』2017.1.25

http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2017/0125/7p.html

※2.「おしくらまんじゅうの季節到来」13.01.06
http://www.safari.co.jp/blog/entry-191.html

※3.『ライオンボーイ 消えた両親の謎』ジズー・コーダー、枝廣淳子訳、天野喜孝絵、PHP研究所、2004



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(462)アルフレッド・狛犬さん よ

三太―
おかあ、恒例夏の家出、行く前は準備に忙しくって、帰ってきてからは後始末に忙しくって。
メールの山が脈々と連なってる。
「情報ファイル」の読者さんたちに、御無沙汰のご挨拶、おらが代ってするように、だと。
「残暑お見舞い申し上げます」

アルフレッド―

女将さん、三太君に代役やらせといて、自分は何読んでるんです?

女将―
『夢千代日記』。(※1)
家出先の湯村温泉で、吉永小百合さんに遇っちゃったもんで。
あ、ナマの小百合さんじゃなくって、芸者姿の夢千代像、台座に「祈恒久平和」とあって。(写真↓上・左)
で、『夢千代日記』ってなんとなく知ってるような気でいたけど、テレビもちゃんと見たことなかったし、本も読んでなかったことに気がついた。
図書館で、『続』と『新』まで入って一冊なってる本を借りてきて、読み始めたら、これが、実際の地名・地形とか、湯村温泉の街や荒湯の様子とか、40年前は、温泉って男が買春するとこだったのかななんて、あれこれ思いながら読んじゃうもんで、すっごく時間がかかって・・・

ひつじの若葉―
ふーん、むらきのオバサンも<サユリスト>?

女将―
とんでもない、私なんかを<サユリスト>だって言ったら、全国のサユリストが怒るでしょうよ。
一緒に湯村温泉行ったミナコさんが「私の親が、サユリストなんですよ。ちょっと小百合さんの何かあるっていうと、テレビのとこへ飛んで行くんです」
って言うから、お父さんのことだろうと思ったら、お母さんなんだ、って。
私、サユリストって、男だとばっかり思ってた。けど、サッカーファンみたいにユニフォーム着て大声出すわけじゃないから、隠れサユリストが身近にいても判らない。
『夢千代』のことは、全国のサユリストにおまかせすることにします。
そうそう、温泉町の八幡神社に行ったら、ものすごーく怖ろしいのが居た。(※2 写真↓上・右)

ひつじの若葉―
オオカミ!!

女将―
と、思った。気を静めてゆっくり脇へ回って見たら、太〜いシッポ。
平成12年っていうから、2000年生まれのまだ若いキツネだった。(写真↓下段)

 
湯村温泉%2c八幡神社境内の稲荷神社、狐たち


※1 『早坂暁コレクション17 夢千代日記』勉誠出版、2010.8.31
夢千代日記の舞台・湯の里温泉は、兵庫県の「山陰但馬の湯村温泉のことで、手の平に乗るほどのつましい温泉町である。」
『温泉町史 第3巻』、1996は、p。398に「夢千代日記」という項目を立て次のように記している。
“昭和40年代より旅館も新時代に即応して鉄筋高層化されるが、56年11月、早坂暁作「夢千代日記」が吉永小百合主演で温泉・浜坂両町で現地ロケが行われ、翌年56年2月15日より5回にわたりNHKより日曜の夜に放映され、再放送(56.12.17−11)、また「続夢千代日記」(57.1.17―5回)、「新夢千代日記」(59.1.17―10回)と続き、この間の57年7月には皇太子(現在の天皇)御夫妻の行啓があり、湯村温泉の知名度が全国的に向上した。これより来遊者は55年の宿泊客は24万6000人であったのが、60年には32万人を超え山陰の名湯として安定的評価を維持している。」
※2 湯村温泉、八幡神社の境内、稲荷神社のキツネは台座に「平成十二年一月吉辰 奉献」とあります。



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(461)アルフレッド・狛犬さん ゆ

ひつじの若葉―
黄金色のミランダは、なんで「ゆうかんな猫」って呼ばれてるの?(※1)

むらきのオバサン―
昔々、ローマ帝国の時代、ミランダは、ローマの裕福なお邸の猫でした。
ある日、侵入してきた蛮族の暴行・火災から避難する途中で、親とはぐれた子猫たち33匹をつれて、犬の群れと闘い、コロッセオにたどりついた。
居場所を確保したら、子猫たちに乳を与えなきゃ。
ミランダは、檻に取り残されていた雌ライオンと取引した。
檻から出してあげるかわり「自分を食べないこと、子猫たちに乳を与えること」

若葉―
そっか、母乳主義っていっても、33匹の子猫それぞれのお母さん猫が見つかるまで待てないもんね。

三太―
テラさんのおかーさんに孫が二人いっぺんに生まれたんだと。
新米バアチャンの誕生だ。
新米ママが双子の授乳に奮闘してるんで、
新米バアチャン、おかあに訊いた
「ユンケルなどは飲ませても大丈夫でしょうか?」

おかあ―
「ユンケル」? 私、飲んだことない。(※2)
『祖母力』(※3)にも、書いてなかったし。

三太―

おかあ、とりあえず、返信した
「授乳中に飲むことの是非は、私にはわかりません。
お役に立てず、ごめんなさい。」
それから、ネット検索して、ほとんど漢方薬みたいなものなんだ、って確かめてから、薬屋さん行って、388円出して「ユンケル」1本、買ってきた。
恐る恐る飲んでみる。
実験精神をたたえてやろう。

ライオンが子猫に乳を与えに来る

※1 『ゆうかんな猫ミランダ』エレナー・エステイス、津森優子訳、エドワード・アーデイゾーニ絵、岩波書店2015(原著 初版ボストン1967)。
← 図はp.62、檻から出た雌ライオンが子猫たちに乳を与えに来る。
※2 「ユンケル」は栄養ドリンクの名前。もとは、ドイツ語のYUNKER。
発売元のホームページ「教えてユンケル」に、「妊娠・授乳中に飲んでも問題ない?」ってQ&Aが載せてある。
※3 樋口恵子『祖母力』新水社、2006.9



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