「今、わたしは……」
- 「緊急事態宣言」の日々 むらき数子
- 「テレワークの罠」 中林.(千葉県)
- 「福祉の現場から」 S.N.東京都)
- 「保育の現場から」 オレンジ東京都)
- 「医療を支える毎日」 A.Y.東京都)
- 「コロナによる悪夢の勤務はまだまだ続く」 A.Y.(東京都)(2023./3/16)
- 「娘の臨月を迎えて」 S.C東京都)
- 「労働相談の現場から」 中林.(千葉県)
- 「食育の立場から」 ミータン東京都)
- 「コロナかもしれない」 鈴木ヒデヨ(東京都)
- 「問われる「社会の力」―自宅にいても視野は世界市民とつながろう」 平井和子(静岡県)
- 「インドネシアの大学で」 スーシー
- 「茨城県境町で」 Since
- 「「不要不急」と言われた職場にて」 西尾嘉美(兵庫県)
- 「今、思う事」 山口小夜子(千葉県)
- 「緊急事態宣言が延長になった労働相談の現場から」 中林(千葉県)
- 「たぶん、コロナ」 北河直子(東京都)
むらき数子. (2020.4.9・第780号)2020年4月7日安倍晋三首相が「緊急事態」を宣言しました。
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インドネシアの大学で(続き) スーシー2020年7月3日 (第792号)こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。コロナ禍は統計上、感染者数が減少しつつあり、収束に向かっているようですが、どうでしょうか。 この間、朝日新聞の電子版で、花森安治と「暮しの手帖」について大塚英志さんのインタビュー(※)を読みました。 花森は戦時中、大政翼賛会宣伝局でポスターとキャッチコピーの作成を担当し、敗戦直後は大橋鎮子と一緒に「美しい暮しの手帖」を創刊して戦後日本のライフスタイルをリードした、という歴史をはじめて知り、ハッとしました。 手作りへのこだわり、低予算でおしゃれな着こなしなど、戦争体験がどれほど戦後日本人と日本社会に決定的な影響を及ぼしつづけたかを改めて痛感しました。 大塚氏は今のコロナ禍で役人が発する「新しい生活様式」に関する細かい指示に批判的です。 しかし、今のインドネシアのように、病気予防や衛生にほとんどの知識をもっていない人々が「ほったらかされる」のは、確かに好き勝手な暮らし方ができるけれども、これは果たして良いのか、と思います。 私の勤務先は3月から今年末までキャンパス閉鎖となります。 半年以上、通勤する必要がなくなったので、これまで講義のために準備したメモを整理して参考書として出版する予定ですが、知らない・不明なことがあまりに多いことに気づき、今はインターネットで調べたりしている毎日です。 日本の中高生のための学習サイトを見たところ、なかなか充実していて分かりやすいので、その内容をダウンロードして読んでいます。 まるで日本の中高生と一緒に勉強しているようです。 戦時中までに出版された書籍は順次、国会図書館のホームページにアップされ、こちらからも自由にダウンロードできます。 ありがたいです。 ※大塚英志インタビュー「感染拡大せず「日本スゴイ」…80年前と重なる嫌な流れ」 『朝日新聞』2020年6月20日 21時30分 https://www.asahi.com/articles/ASN6N54S3N6HUPQJ006.html?iref=pc_ss_date ※大塚英志「「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち」 『Webちくま』 http://www.webchikuma.jp/articles/-/2041 (2020.6.30記) |
「ひたすら 巣ごもり」 原 和美 (東京都)2020年6月19日 (第791号)64歳の専業主婦です。夫も退職し、上の子二人は家を出てひとり暮らし。下の娘だけが私たちと同居して当世風の半在宅勤務という生活です。主婦生活が長かった分、コミットしている趣味の団体や市民活動が多く、数えてみると十指に届く雑多なグループに属しており、日々何かしらの用事で外出する生活を送っていました。 もちろんコロナ前のことです。 新型コロナウイルスの感染拡大で、「ちょっと会合はヤバイかも」って最初に感じたのは、2月末でした。 2月28日に某団体の総会を都内で開いたのですが、すでに会合を開けるぎりぎりのタイミングでした。 広い会場で、隣との距離は十分確保するからと伝えても、電車が怖いからと欠席される方も複数出るようになっていました。 それからは、ご存じの通り。 安部総理が春休みまでの休校要請を突如打ち出し、当地の小中学校も3月4日に臨時休校となり、それに合わせて図書館、公民館などの公共施設が休館、もしくは一部サービス停止となりました。 当初は3月15日までということでしたが、延期に次ぐ延期。 ようやく利用再開となったのは6月8日。 つまり3カ月間はまるまる公共施設が使えなかったわけです。 そうなると、趣味や市民活動は実に弱いです。 日ごろは何か有意義なことをしているつもりでいても、「不要不急の外出は控えろ」というお達しの下で真っ先に足止めされるのはそうした趣味の団体や市民活動。 そもそも集まるための会場がなくなったのですから、集まりようもありません。 私も出かける用事が皆無となり、自宅にこもるしかなくなりました。 もうひとつ、自分でも驚いたことですが、緊急事態宣言が出る少し前から、コロナ感染者が急増していく中で、私自身がコロナに対して恐怖心を抱くようになってしまったのです。 上からの自粛要請なんて、反発以外何も感じないタイプだったのですが。 とりあえず、4月以降はどうしても避けられない打ち合わせはスカイプかラインミーティングで済ませ、ほぼ、ほぼ自宅で過ごしました。 娘も会社での仕事をすべてネット経由に切り替えたために、この間は私たち夫婦と娘の三人がずっと在宅で、三度三度の食事もともにするという異様な密着(?)生活になりました。 また、私の周りの同年代女性(60代女性)を見回すと、家族のことを考えて外出が難しくなった人が多くいましたね。 休校となったお孫さんの世話があるとか、重症化リスクの高い老人が家に居るからとか、生まれたばかりの孫に会いに行くなど。 つくづく女性は家族全員の事情を視野に入れて行動せざるを得ないのだなーと思いました。 さて、自宅で何をしていたか?ですが、まずはやっぱり掃除。 長年気になっていたブラインドや窓を掃除し、すっきりした時の満足感はなかなかのものでしたよ。 また、心ならずもツン読で済ましていた本を開き、今話題になっている韓国ドラマにもチャレンジしてみました。 そのひとつ「愛の不時着」には思いがけずハマリにハマって、今もリプレイして楽しんでいます。 そんな生活でしたが、興味深かったのは、長らく音信不通だった友人たちから、次々と電話がかかってきたこと。 みんな人恋しくなったのだと思います。 最後に町の様子を少しお伝えします。 緊急事態宣言以後、近くの産直センター(ファーマーズセンター)が午後2時で営業終了となってしまい、しかも入店制限がなされたために、朝は長蛇の列ができるようになりました。 前代未聞の光景に怖れをなして、買い物客が少なくなるであろう午後に買い物に行こうと考えたのが運の尽き、いつも閉店時間を逃してしまうハメになっちゃいました。 また、車で15分ほどのところにある巨大イオンモールも、食料品売り場以外は、すべての店舗がシャッターを下ろす事態になっていました。 人の手が入らないと、巨大な建造物は早々にさびれた感じになってしまいます。 ゴーストタウンと化した通路をひとりポトポト歩きながら、かつてここで売り込みに声を枯らしていたたくさんの女性店員さんたちはどうされたのだろうと思うと、何だか泣けてきてしまいました。 市役所も郵便局も終業時間が早まり、やむなく税金の支払いはコンビニ利用させてもらいました。 給与が保証されている公務員や郵政の職員が早々に窓口を閉める一方で、時給千円ほどのコンビニスタッフが、税金の支払いに応じてくれる姿に、何だか割り切れない思いでメラっと怒りが湧きましたが、自粛生活へのウップンも溜まっていたのでしょうか。 このところ(6月半ば)また出かける用事がポツポツ出てきました。 ところが習慣って恐ろしいですね。 コロナ前は毎日のように出歩いていたのに、今は出かけるのがとっても億劫になってしまっています。 このまま引退しちゃう公算大です。 |
「関東平野の平地林で」 木村陽司(茨城県坂東市)2020年6月15日 (第790号)畑作農村の平地林で、妻と二人で町工場を経営しています。2014年から、薪ストーブ、ピザかまどの開発、販売を主としています。 先日、戦中派の両親に言いました。 「自分は先の戦争の当時を知らない。しかし、警戒宣言が解除されたら、ウィルスは自由に世間を歩き回る。 つまりいつ銃弾に当たるかわからない、死ぬかも知れない事態もある。友達にサヨナラも言えずに逝ってしまった人もたくさんいる。 だからいまは戦時中の時代なのだろうと思う。」 「70年巡って同じところに来てしまった。」 友人には笑われましたが、親は笑いませんでした。 以下、地方で起きている出来事の一部です。 【第一部 野菜農家は自給1,000円でも大変なことに】<.A>
つなぎにアルバイトをしています。 |
「コロナより人間が怖い」 40代 R (板橋区)2020年6月5日 (第789号)SNSは、自分が興味のあるものの傾向を勝手に分析して、表示してくれる。インターネットで興味のある記事を読むと関連記事として同じようなのがたくさん出てくる。 それを追っていくと、いつのまにか自分の見ているものの情報は偏ることになる。 もちろん私のSNSも、私好みの内容に偏っているわけだが。 以前、弁護士会に弁護士の懲戒免職請求が大量に届いたという事件があった。 ネトウヨというのは若い世代かと思われていたのに、この事件ではほとんど中高年だった。 仕事がひと段落したり、連れ合いがなくなったりしてネットを見るようになった中高年が、どんどん偏った情報の中に溺れ、本当のことを知ってしまったと錯覚した結果、あるサイトの「みんなで送りましょう」に触発されたのではないかと分析されていた。 私は、以前から利用しているSNSで、ネットニュースを見られるようにしている。 単にニュースを見るだけでなく、コメントが書けるので、他の人はどんなふうに感じているのかを見ることができるのだが、まあ、いわゆるネトウヨというか、気に入らないことには誹謗中傷と人格否定、差別、理論破綻した政権擁護がずらりと並ぶ。 そこに、常連さんの主婦がいる。どうやら小さな子どもがいるらしい。 アイコンがキャラクターで、たくさんのコメントの中でも目立つので、なんとなくいつも見ていた。 その主婦が、どんどん過激になっていく。 絵文字を使い、あたかも中立の書き方をしながらも、稚拙な論理で単なる誹謗中傷をする。典型的なネトウヨだ。 「イイね」がたくさんつくと嬉しいのか、他のコメントにまでコメントしだす。 ああ、こうやって偏った世界が自分のフィールドになっておかしくなっていくのか、と、私は彼女の変化を暖かく見守っている(笑) 先日、女子プロレスラーの22歳の女性が亡くなった。 ネットやダイレクトメールでの誹謗中傷に耐えられず自死したのではと言われている。 彼女が最後に「イイね」をしたのは《お前が早くいなくなればみんな幸せなのにな。まじで早くきえてくれよ》という書き込みに対してだったという。 コロナで自粛生活を強いられる中、1人でずっと部屋にいて、自分への誹謗中傷をひたすら見る生活。 見るな、気にするなは無理だろう。 コロナだけのせいではないが、人々の心が荒み、他人に厳しく優しくない人がなんと多いことか。 そんな中、日本のトップは毎日平然と嘘を言い、騙し、詐取し、国を疲弊させていく。 これを書いている今現在の内閣支持率は24%。 目まぐるしい下落率ではあるが、それでもまだ1/4が支持しているらしい。 私の周りには支持していないと声高にいう人が多く、支持してると表明しているのは2人しか知らないが、私は私で、ネットの世界同様現実世界でも相当偏ってるからなぁ。 今、私は、コロナより人々の心の疲弊と、壊れた価値観の方が心配である。 ここまで日本を壊した安倍という人間を心から軽蔑すると同時に、こんなモンスターを作り出してしまった環境と、このモンスターに触発されて自らモンスターになってしまった人たちを見て、軽蔑、恨み、悲しみ、苦しみ、情けなさ、諦め…なんだかわからない静かな負の感情が胸を締め付ける。 もう怒りなど、とうにすぎている。 誰かが、「今、本気で明日の日本を考えてる機関は気象庁だけだ」と言っていたが、納得しかない。 (2020.5.25記) |
「たぶん、コロナ」 ―― 北河直子(東京都)2020年5月24日 (第788号)5月になったとたんに発熱で数日倒れました。検査はしてもらえませんでしたが、 職場のすぐそばでコロナ患者の発生した病院があり その前を通るバスで通勤していたので、まあ間違いなくコロナウイルスに 罹ったのだろうと思われます。 当方も、4月4日から今月末まで臨時休館中です。 不要不急とされるものは、確かに生活維持するのに必要性はないかもしれません。 ですが、「不要」とされるものに限って、なくなってしまったら、大勢の人が 求めるものが多いのではないでしょうか。 映画館、図書館、演劇、芸能全般、美術館や博物館、音楽・・・ 挙げてみると、日本の文化振興政策がお粗末な扱いしかしてこないものばかりが 不要不急とされている気がします。 すべてこれらが失われたら、多くの人々はどうやって楽しむのでしょう。 そこで働く人の生活は保障されなくてよいのですか? いなくてよい人たちなのですか? 私自身が不要不急とされる職場にいるからだけでなく 自分が興味をもって学んだり、多く接してきたものが芸能や文化全般に渡るので、 不要不急という言葉に少なからず怒りを感じます。 西尾さんの「「不要不急」と言われた職場にて」(第785号)と重なりますが、学芸員は 「生の資料」を見に来てもらうことと、そのための工夫が仕事です。 「これっておもしろいね!」と言ってもらえるよう、来館者を楽しませるべく (個人的にはギャフンと言わせてやる、ぐらいの心持ちで) 調べ物やら、パネル文章のための仕込み勉強をしている日々です。 こちら(学芸員)としては、展示スケジュールにあわせて行う仕事が不要不急なわけないのです。 資料選定や、貸借のあるときは相手方との交渉が必要で、それにともなうスケジュールで動かなければいけません。 客からは見えない、水面下の作業を「不要不急」だなんて、他人様に言われる筋合いはありません。 まだまだコロナ終息も見通せません。 自分自身もまだもうしばらくは様子見で自宅待機の身分です。 みなさんもどうぞお気をつけくださいませ。 |
「緊急事態宣言が延長になった労働相談の現場から」 中林(千葉県)2020年5月14日 (第787号)緊急事態宣言が延長になった労働相談の現場から 千葉県 労働相談員の中林です。緊急事態宣言が延長になり、相談内容が大きく変化しています。 例えば、ある運転手さんの例では、仕事がなくなり自宅待機状態です。 基本給が支給されますが、運転手の場合、運転をすることで手当てが支給される給与体系のため、基本給だけでは、保険料や雇用保険、税金などをを天引きされると手取り10万円を切ってしまいます。 家を新築したので住宅ローンがありますが支払えません。すぐに現金が必要になります。 10万円の特別給付金の手続きをしましたが、役所に聞いてもいつ振り込まれるかわからないといいます。 ローンの支払い延期を求めて銀行と話しましたが、元金は延期するが利息は支払ってもらいますといわれました。 ローンの3分の2は利息部分なので支払い日がすぐきます。小口資金の貸し付けもすぐ返済を求められます。 会社は、兼職禁止です。見つかると解雇になる恐れがあります。 一緒にいろいろ制度を検討しましたが、現在用意されている制度は全く役に立ちません。 また、解雇や雇止めの相談も増えています。 政府は「雇用調整助成金」を利用して解雇をしないようにと言っていますが、実態は、企業向けの「コロナQ&A」の中に、企業責任を免罪する方法として「不可抗力」であればよいと明記されています。 「不可抗力」の説明にとして、?その原因が事業の外部より発生した事故であること。?事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であること。としています。 新型コロナが該当します。そして「休業の回避について通常経営者として行うべき最善の努力を尽くして」いれば、有給の休業補償を行わなくても企業に責任はないとしています。 すでに、1か月余り解雇をしないで雇用維持のための「最善の努力をした」として、解雇が自由にできる状態になっています。 雇用調整の名のもと、解雇や雇止めあるいはメンタルヘルス不調者の激増という事態が目の前に来ているように思います。 安部自民・公明政権は、一番弱い立場にいる働く人々に目を向けようとしていません。 コロナ問題は長期戦になると予測されていますが、このままでは、生活が持ちません。 経済活動の再開と同時に生活者を守るすなわち労働者個人を対象とする支援制度が急務になっています。 再度強調しますが、現行の制度は実態として動いていません。 |
「今、思う事」 ―― 山口小夜子(千葉県)(2020.5.5・第786号)3年前に持病「狭心症」を得て、毎日7種類の薬を飲んでいます。今年70歳の大台にのり医療費の窓口負担が3割から2割になりました。 コロナの症状で、横になっても起きても息苦しさが辛い、溺れているようだとの報告があり、狭心症発作時の息苦しさを思い出しました。 カテーテルでの手術を3回行い冠動脈には3本のステントが入っています。 一昨年心臓病の専門医からは「卒業」のお墨付きを頂きましたが服薬と血液検査は多分一生続きます。 毎日コロナの不安と葛藤しながら仕事をしている方々に比べたら、小さいですが私共の毎日にも多少の変化はあります。 公共施設の閉鎖に伴い講演会をはじめ趣味のサークル、習い事、ボランティア等に出かけていた(きみまろさん曰く)教養と教育(キョウヨウとキョウイク)に参加出来なくなりました。 夫も唯一の趣味のへぼ将棋やざる碁に行けなくて、ますます怒りっぽくなり迷惑しています。 その上耳が遠くなり(と言いますか)私の声は聞こえませんので近くに行き3回くらいは同じ事を話すので疲れます。 なので社会的距離とれていません。 三太君の社会的距離(※)は面白かったです。 三太君似の子犬は本物なの? 子犬の白い斑点が冷や汗みたいで楽しいショットでした。 筋トレに通っていたジムからは「重症化リスク」の高い山口は来ないでとのハガキが届きました。 月一回の通院は直接ドクターと電話で話し、変化なければ投薬をしてもらえます。 その日のうちに会計をして処方箋を受け取るので、病院滞在時間は5分程度で済みます。 これはいつ出来たシステムなのかな? 助かります 友人たちはウォーキング、自転車で遠出、ラジオ、テレビ体操、パズル、読書、畑仕事、断捨離など誰とも会わずに我慢しています。アベノマスクが不評なせいで割とマスクの手作りをしている人が多かったです。 私たちの世代は先輩方のお陰でこの国での戦争は知らずに生きて来ました。 このまま最期を迎えると思っていたのに。 休業せざるを得ない飲食店の店主が死を選ぶコロナ渦。 無能無策なこんな政治家の元で自殺者が増えないことを心底願います ※「おらあ三太だ! (550)アルフレッド・社会的距離』 |
「不要不急」と言われた職場にて」 ― 西尾嘉美(兵庫県)(2020.4.30・第785号)一緒にされても…私は関西の博物館で学芸員をしています。 博物館は新型肺炎感染拡大防止のため自粛対象になったことから、勤務先も3月半ばから休館が続いています。(5月末まで)私自身は4月15日以降、交代で在宅勤務をしています。私は嘱託で週4日勤務ですが、在宅3日、出勤1日の割合です。 対面で打ち合わせたり、資料作成の準備など、出勤しないとできないこともあるので、大変です。 休館の理由は「3密」を作るから…博物館資料の大半は温湿度の変化に敏感で、窓を開け放ち換気するような構造にはなっていませんので、密閉状況は確かです。 では残りの2つの密接と密集はというと…「そんな状況になんかならない、絶対に」と思っている学芸員が大多数です。 現在、博物館と博物館相当施設(動物園などの自然系も含む)がいくつあるかご存知ですか? 約6,000の施設があります。その中で、観覧者が行列を作るなど密接・密集の状態を作り出すのは、東京・京都・奈良・福岡の国立博物館、上野にある美術館・科学博物館、江戸東京博物館、大阪のくらしの博物館など、ごくごく一部です。他の博物館では、密接・密集の状況は、夢のまた夢です。 ですから、自粛対象の施設に真っ先に挙げられたときは、何で??と思いました。 ただ、博物館は、みなさんに来ていただかないとなりませんので、博物館は安全でも、その道中のことを考えると休館は致し方ないと受け取ることにしました。 しばらくは休館ですが、再開館の時には笑顔で来ていただけるように準備をしています。是非お近くの博物館へ、お出かけください。 「観て」いただきたい博物館は、貴重な文化財の保存・収集・調査・研究し、資料を活用し展示する施設です。学芸員は、収蔵資料の価値や見どころを来館者へ伝えるため、展示の仕方や解説を工夫します。 私は学芸員の仕事は、資料から読み取れることの通訳であり、より良く見てもらうためのスタイリストであると思っています。 直接資料を「観て」もらうことで、私たちの仕事は成り立つのです。 ですから、現在の休館が続いている中では来ていいただけませんから、資料に出かけて行ってもらうことにしました。 とはいえ、資料が勝手に出歩くわけでなく、皆さんの家で博物館を見てもらうことにしたのです。 インターネットのサイトで「おうちでミュージアム」http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/ouchi-museum/ というサイトが立ち上がり、学芸員がイチオシの資料の見どころ解説を投稿しています。 参加館は100を超え、さまざまな分野の資料が掲載されています。分野や公立・私立の枠を越えて、博物館同士が、学芸員の思いがつながっているのです。外出自粛の中、インターネットを通して、博物館を訪れてください。そして、資料を「観て」ください。学芸員の個性が光る「魅せ方」を見比べてみてください。 これから先も「危機」 休館中の博物館では、展示を見ていただけませんが、保存・調査・研究は続けていますし、再開館後の展示などの準備を進めています。残念ながら、春の展示はほぼ中止か延期になりました。 全国の博物館の展示会・講演会などの情報を集めている「Internet museum(インターネットミュージアム)」 というサイトでは、登録されている博物館だけでも50近い展示会などが中止になったという情報が掲示されています。 勤務先も7月から8月にかけての展示が中止になり、近隣の博物館でも11月からの展示が中止になりました。 博物館では、特別展示などは春よりも夏から秋・冬にかけての方が多く開催されます。 展示点数や借用資料が含まれるかなど展示規模によっても異なりますが、少なくとも2年近くの時間をかけて準備をします。 現在は、外出も、人と出会うことも控えなければなりませんから、準備が進まないのです。 秋の展示なら、この時期は展示資料の確定、展示業者や輸送業者との打ち合わせや契約、連携先との交渉などの対外的な調整、図録執筆など、準備の山場なのです。準備が進められないなら、展示会を中止せざるを得ないのです。準備期間から考えると、こうしたことは1年以上先まで影響するでしょう。 予算面においては、もっと長く影響し、減額の一途をたどり、元に戻らないかもしれません。 近年、国家戦略で「文化財で稼ぐ」ということが大きく取り上げられるようになりました。稼ぐということからは遠い存在の博物館のおかれている状況は厳しいのです。 最近『博物館と文化財の危機』(岩城卓二・高木博志編、人文書院、2020年2月)という本が刊行されました。 この本は、現在の状況を見越して編まれたわけでありませんが、この本で危惧した危機が一層早まったように思います。 |
茨城県境町で ― Since(2020.4.29・第784号)「情報ファイル」ありがとうございます。 さかい女性ネットで、6年間続けてきた地域ミニコミ「きんもくせい」のペーパー版発行を昨年の12月で一旦休止(事実上の廃刊)として以来、以前にもまして文章を書くことがおっくうな作業となってしまいました。 今も、Webサイト https://kinmokusei7.webnode.jp/ は続けてますが、「コロナ」のせいでメンバーが集えなくなりました。 町主催の行事、イベント、○○教室は取りやめ、町内の全てのサークル活動、ボランティア活動までも活動中止の要請がありました。 人口25000人に満たないわが境町では現在13人もの感染者がいます。濃厚接触者が殆どですが、境町の感染防止のための対応は実に早かっただけに残念です。 1例目の感染者が出る前から公共施設を閉鎖し、緊急放送で不要・不急の外出を控えるよう度々流し、備蓄用の紙のマスク(5枚)と町内の事業者から提供された次亜塩素酸電解水を全戸に配布。飲食事業者に1週間の休業を要請して、協力金(10万円)を出すなど、など……。5月にはマスクインナー5枚と布マスク1枚が全町民に配布されます。 夏の大利根花火大会を中止し、その予算を感染防止対策に充てるそうです。全て国に先んじています。それでも感染者が増えたのは私たちの危機意識の欠如? 外出時のマスク着用、消毒はもちろんのこと、外出をできる限り避け、感染のリスクを少なくしようと努めていますが正常性バイアスと不安はない交ぜでの毎日です。 「健康なうちは働く。70歳(2020年12月)までは!」と宣言していた夫はコロナ騒動で勤務先の業績が悪化したことを理由に退職を言い渡され、失職しました。 高齢者の再就職でしたから給与としては多くはない額ですが、我が家の経済的には、そのマイナス額は生活を見直す十分な理由になります。 とまぁ……近況はこんなところです。つまらない話になってしまいました。 いつまで続く?コロナ騒動 最後になりましたが、どうかご自愛ください。新型コロナウィルスに狙われないよう免疫力をアップしましょう。 |
インドネシアの大学で ― スーシー(2020.4.30・第784号)お久しぶりです。世界規模で大変な事態になりましたが、お元気で何よりです。私は日本の大学で日本の近代史のみを勉強しましたが、今はインドネシアの大学で、日本史の講義を担当しており、古代から近世までも教えなければなりません。 講義はインドネシア語です。 中国の武漢では旧正月直前、1月の半ば頃でしょうか、既にコロナウイルス禍で大事件になっていたけれど、インドネシア政府は3月に入ってからやっと、インドネシア国内にも感染者がいると発表し(認め)たのです。 どこの国も同じですが、都市封鎖(ロックダウン)を実施したら国家経済への打撃が計り知れなく、それを恐れていたのです。 実は昨年から、デジタル経済の進化によって多くの企業が経営縮小か店じまいとなり(例えば銀行の支店やショッピングモール)、既に経済が低迷し始めていたのが、今度のコロナウイルス禍によって経済が更に冷え込んでいます。 インドネシア(フィリピンもそうだと思いますが)はインフォーマルセクター(非正規雇用)の就業人口は労働人口の過半数を占め、要するにその日稼いでその日に消費する(江戸っ子みたいですね)人口が非常に多く、外出自粛は彼らにとって致命的です。 先週からイスラム教の断食月が始まり、断食明けまでの一か月は、日中飲み食いしないだけでなく、日没後の(家族や友人との)会食と夜のモスクにおける集団礼拝が義務付けられています。 一か月後の5月下旬は断食明けの祭日です。 例年だと官庁や民間企業は年に一度のボーナス(通常は1か月分の給料)を支払い、 従業員たちはお祭り騒ぎでこれを費消し、それによって経済が回るのです。 が、先月以来のコロナ騒ぎで多くの民間企業が倒産し、ボーナスどころか給料も退職金も貰えない者が多いです。 その中にはもちろん大学生の保護者もいます。 今日のニュースを見ると、私立大学の半数が、学生の授業料滞納で経営難に陥っているそうです。 これからは退学や新入生激減も予想されます。 私の勤務先は大学院(修士課程)のみですから、こんなご時勢だから、次の学年(9月から)はもう学生が入ってこないのじゃないかと思います。 インドネシアは今も、戦前日本のような格差が非常に大きい社会ですから、大学といっても、名門国立大と私立大とでは格差も大きいです。 近年の経済成長と中間層の拡大で、高等教育に対する需要が増え、日本の1960年代のように「駅弁大学」(もっとも、いわゆる名門国立大も、新設私立大より質が高いとは限らない)が急増し、しかもジャカルタ首都圏に集中し、国内各地から進学に上京する学生をめぐって争奪戦が繰り広げられ、競争がますます白熱化しています。 私は3月中旬以来、殆ど外出していません。 私の勤務先の大学は3月の中旬からキャンパス閉鎖となり、6月末(学期末)まで講義は全部オンラインで行うことになりました。 実は去年から、大学側が教員たちにオンライン講義を呼びかけましたが、応じる人は殆どいませんでした。 恐らく、今度のコロナ騒ぎによる緊急事態で、政府の外出自粛の要請に乗じて、いっそのこと、キャンパスを閉鎖して、教員たちにオンライン講義を強制したのではないかと私は見ています。 今度の緊急事態で、少なくとも二、三ヶ月で教員たちはオンライン授業をせざるを得ず、次の学期が始まる時は一気にオンラインコースが始動できるのではないかと思います。 インターネット(ズームとか)でオンライン授業ができ、私も含めて、これをある程度使いこなせる者にとってはありがたいです。 もちろん、いわゆるデジタル・デバイドが叫ばれて久しいが、今回はまざまざと思い知らされました。 オンライン授業できる教員・受講できる学生とできない教員・学生の間に格差が広がり、ゆくゆくは大きな社会問題に発展していくのではないか、危惧しています。 いっても、明るい側面もあると思います。 私の勤務先の大学はこれまで、教育・研究と全く関係のない業務(特に議題のない会議)が非常に多かったのですが、これで減らさざるを得なくなります。 また、コンピューターの画面を通じてのやり取りだと、威圧的な雰囲気がだいぶ緩和され、人間関係がよりフラットになるのではないかと思います。 先が全く読めませんが、幸い、歴史学が好きで、他人のストーリーをそれなりに読んできました。 他の時代、他の社会に、今の私よりずっと苦しい状況に陥った人々が大勢いて、彼らがどうやって自分の苦境を乗り越えたのか、それらのストーリー(奮闘記というべきか)に勇気づけられています。 |
問われる「社会の力」―自宅にいても視野は世界市民とつながろう 平井和子(静岡県)(2020.4.21・第783号)無駄でトンチンカンな政策を連発する宰相の下で、閣僚はもちろん、大手メディアも信頼できないのが現在日本国民の不幸です。政府が信頼できない以上、我が身は自分自身で守るしかできず、医療・介護・物流・保育の現場で苦闘する人々へ思いをはせながら、みなさん落ち着かない日々だと思います。 わたしの貴重な健康の源=近所のジム&プールも休館となり、愛犬の散歩以外は自宅で、腹筋50回、をやっています(苦笑)。 娘のところでも、保育士さんの負担を軽減するため、孫たちを休ませているようです(が、出勤とテレワークを夫婦交替でやりつつも、親のストレスは増すばかり・・・) ほとんどの大学もオンライン授業に切り替わり、ゲスト講師を引き受けているわたしも動画対応のパワポ資料作成など、新たなテク習得せねばならず…にわか勉強強いられています(泣)。これを機に、新しい教育ツールを身に付ける場にするゾ=ピンチをチャンスに=転んでもただでは起きぬ・・・。 さて、 素晴らしいリーダーシップの発揮で支持率アップのメルケル首相のドイツから日本を心配しつつ見守っている、フックス真理子さんの「コロナ禍に見る社会の力」がWANにアップされて評判になっています。 海外から見ると日本の異常性が浮き彫りになります。戦後75年、戦争をどのように胸に刻んできたのかが、今、両者の違いとなっているのかも。 https://wan.or.jp/article/show/8882 また、5月に予定されていたとっても興味深い、立教ジェンダーフオーラム&WANシンポ(「フェミニズムが変えてきたのもの、変えられなかったもの、これから変えていくもの」 延期)の登壇者(田中美津さん・酒井順子さん・小川たまかさん・佐藤文香さん・上野千鶴子さん)の著書を宣伝も兼ねて紹介することになり、わたしは小川たまかさんの本の紹介をしました。お手すきの時に覗いてみてください。https://wan.or.jp/article/show/8888 それにしても、 国民の主権の問題が大きくかかわる「非常事態宣言」を、早く出せ、出すのが遅かった、もっと強制力を強めよ、という国民の側からの声にも危うさを感じています。 戦争という危機に際し、「自発的に」協力した「非常時の女たち」、を痛恨の思いで書かれた加納実紀代さんたち『銃後史ノート』のお仕事を今、改めてしっかり読み継がねばと思います。 コロナ危機は、健康や命の危機でもありますが、それ以上に民主主義の危機でもあるように思います。 |
コロナかもしれない ―― 鈴木ヒデヨ(東京都)(2020.4.28・第783号)ここ10日ほど、新型コロナウイルス感染者の自宅療養での死亡や、検査前での死亡などが報道されています。今朝の東京新聞でも、単身赴任の50代の男性の孤独死が報じられています。https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020042602000150.html タレントの岡江久美子さんにしろ、50代でコロナ死だとは、あまりに悔しいじゃないですか! 私はこれらの話は身につまされます。というのも、近くに住む娘がこの一歩手前の状態に追い込まれたからです。 娘は4月8日(水)の午後に39度近い熱発。コロナ感染かもと、保健所に電話する。保健所では「まず、かかりつけの町医者へ」と。町医者では「熱のある人は診れないから保健所へ」とたらいまわし。 どうにか市中の医者に予約が取れ、CTを撮り、肺炎ナシとされ、解熱剤と鎮痛剤が処方されたが、「これ以上はウチに来てもらっても何もできない」と言われたのこと。つまり、もう来るな、と。もう一度保健所に連絡するも「帰国者との接触」「周りの感染者」がないので検査はできない、自宅にいて下さい、と。 幸い戸建てなので一階に本人が蟄居、子ども等は2階へ。婿が病室への出入りと家事一切を引き受けました。あまりの高熱に3日目(金曜)に夕方保健所へ電話するも、検査はしない、と。夜になって一層熱が上がり、救急車も考え、♯7119の救急相談に電話すると、ナント6時間ぐらい連れまわされて結局医者が見つからないという事態もあるということで諦めました。39度以上の熱、厳しい頭痛のまま土・日に入り、検査へのいわば許認可権(利権か?)の多摩府中保健所は休みで、検査につながる電話は、多摩地区では町田 八王子の合同センター一か所のみ。検査のゲートではない相談だけの窓口2ヵ所の?どちらも何度かけても繋がらず、「見放されるのか?」との不安はいや増す。私はこんな政府に殺されてなるものか、との憤りで、3カ所に?し続けました。 やっと月曜日が来て、市役所の健康推進課や医師会にまで相談するも「入院しても、熱冷ましと咳止めだけだから」と言われる始末。いや、人工呼吸器や点滴ぐらいはあるでしょうに。その7日目に当たる月曜日も保健所では「咳がないので、検査しない」。その頃に熱が下がり始め、8日目には平熱に戻りました。それ以後は検査はもとより病院にもいかず、既に発熱から20日になるので、抗体ができているか、または最初からコロナではなくインフルエンザだったのかも知れません。娘の夫は看病明けに3日ほど咳で眠れなかったそうですが、熱もなく、回復したようです。子ども等も1日ぐらい微熱の日があったようですが。家庭内感染を起こさなかったか? すれすれのところだったのではないかと震える思いがします。 コロナのPCR検査に至らない人と、普通の病気かもしれない人が医者にかかれないという例がとても多くなっていることが考えられます。検査をしていれば、「コロナ陰性の人」はハッキリ一般診療が受けられるではありませんか! 女性アナウンサーの件では(1歳の子を誰がケアしているのでしょう?)、たまたま私はその赤江さんが、ご自分のラジオ番組に電話で数分間出ているのを聞いていました。低音な声だなと思っていましたが、その時は、症状はないながらも夫さんの濃厚接触の件で自宅待機、不安でいっぱいだったのでしょう。 しかし、症状がなくても周りに感染者がいればすぐ検査をする。一方ひどい熱でも、周りに感染者が居なければ検査もせず、自宅待機を強いる…いったいこの2カ月の間、感染症への医療態勢はつくられず、一般の患者へのしわ寄せ対策も取らず何をやっていたのでしょうか。PCR検査が保健所(厚労省)の独占利権(?)であることが間違いです。民間でも、自治体でも出来ることです。 現状は、病院のベッドがないから、検査するのは「死にそうなぐらいにきつい人」「38度が2週間」のような基準らしいです。だから検査した人のほぼ70%が陽性で(なので、「新規感染者数」は、約その日に検査した人の数)、検査できない相談者はその6倍、電話がつながらない相談者はその何倍かいるものと思われます。コールするも力尽きて自宅で亡くなっておられたのが一番上の例です。感染者のうち20%が重症、80%が軽症だと言われていましたが、自宅待機を強いられ、後者の重症化が目に見えています。自宅内クラスターも起きるのは避けられないでしょう。院内感染も多発しています。混乱の極みです。全くこんな政府に殺されるなんて! ここをどう立て直すか? 政府対策本部長が経済再生担当相というねじれ人事で、感染症対策での医療面での司令塔は誰なのでしょうか? 誰であろうと機能していない。政府の対策本部に物申せるようなトップを探してくるべきです。中国だって、すぐに感染症研究の第一人者である鍾南山先生をアメリカから呼び戻した、その時から方針がきちっと決まったということです。 児玉龍彦先生は現状分析と今後の対策方針を出しておられます。デモクラタイムス4/20での発言を。 https://www.youtube.com/watch?v=gyZiZFXbJbs 東京を止めなければ日本が滅びる〜コロナが迫る思考の転換【新型コロナと闘う 児玉龍彦×金子勝】20200420 中村裕輔氏という、ゲノム第一人者という人材もおられます。元厚労技官で(つまり御用学者で)固めた専門家会議は百害あって一利なし。こんな声を運動にできないでしょうか? |
「食育の立場から ―― ミータン(東京都)(2020.4.9・第782号)私が上級食育指導士として、是非知ってもらいたいのが、さらにウィルス感染を防ぐには 【栄養のチカラ】を活用して、【ウィルスに打ち勝つ体力・免疫力、抵抗力を維持出来る身体づくりの実践】が大切!! ということです 日本栄養士会の中村会長のメッセージ「栄養のチカラで難局を乗り切る」をシェアさせてもらいます! 4分間で分かりやすいお話です。是非見てください! 感染から身を守るためには正しく理解し、冷静に対応することだと感じます! 1日も早くこれまで通りの日常が戻り、みんなが笑顔で安心して生活できる日が来ますように https://www.dietitian.or.jp/important/2020/1.html 【参考】近畿大学が新入生に向けて作った、コロナウィルスに関する解説 医学博士で免疫学が専門の宮澤先生が「コロナウィルスとは何者か」について、とてもわかりやすく解説をしてくださっている動画です。 http://www.youtube.com/watch?v=aD_vMFWUf8Y&feature=youtu.be |
労働相談の現場から ―― 中林(千葉県)(2020.4.16・第782号)千葉労連労働相談センターで相談員を担当しています。労働相談の現場は、私の担当日の先週金曜が9件中7件、今週火曜は、8件中4件がコロナに関するものでした。 現場対応で一番苦慮していることは、対策として強調している諸制度が、コロナ以前からあるものを一部緩和して運用していることにあるため、対象にならないといわれて窓口で受けつけてもらえないという問題です。事例の中には、緩和されているといわれる内容が周知されていないことから起きているのではというものもあります。 案内される諸制度としては、雇用調整助成金、年次有給休暇、一斉休校に伴う休業補償、労災保険の休業補償、健康保険の傷病手当金、雇用保険の失業給付、未払い賃金立替制度、住居確保給付金、生活福祉賃金貸付制度、生活保護、税金などの減免制度などなどですが、すべて一定の条件があり、対応する窓口も労基書・ハローワーク・自治体・社会福祉協議会などの違いがあり、知識を持たない人が案内されて出かけて行っても受け付けてもらうこと自体が困難になっています。 私のところでは、窓口を案内し、出かけてゆき窓口で納得行かない対応が行われたら、そこから電話してと伝えています。 なお、窓口の職員も限界まで職務を行っている状況にあり、また非正規化されていて十分対応できない実態もあります。 安部自民・公明政権が進める、新自由主義の政策の中で、格差と貧困が拡大し、経営者といわれる人の劣化、不安定雇用状態にある非正規職員の増大など、社会の仕組みがあまりにももろい状態になっていることを新型コロナが顕在化させているように思われます。 政治を根本から変えないと解決しないと思います。 |
娘の臨月を迎えて ―― S.C.(東京都).(2020.4.16・第781号)娘の第2子の出産が迫ってきました。私はふだんはサラリーマンの夫と二人暮らしです。新型コロナウィルス感染拡大で現在週3日程、夫はテレワークとなっていますが、平日の夫在宅にはまだ慣れません。 娘が第2子を助産院で産んで退院後は、娘一家(夫婦と孫2人)をうちに迎えて産後1ヶ月程度世話する予定です。 娘は4月1日から産休に入り、来週から臨月に入るため我が家は家族全員がコロナ感染に非常に警戒しています。 数日前、Y助産院の検診に付き合いましたが、日勤のスタッフを極端に減らして濃厚接触を減らしており、緊迫した雰囲気が伝わってきました。 万が一スタッフから感染者が出た場合は助産院を閉じること、またいざ出産となって来院した際に妊婦に発熱が見られたら受け入れられないこと、などの話がありました。 出産の立ち合いは同居する夫と3歳の子供のみ発熱等の症状がなければ可能ですが、産後の面会は一切禁止と言われました。 提携のT産婦人科の先生が感染した場合は、その病院が閉まるため、医療的処置が必要になった場合はどこか別の病院に搬送されるとのこと。 深刻な医療崩壊が起こりつつあると言われていますが、妊婦の置かれている状況も一層不安定になっています。 予定通りY助産院で産めるかどうか不確実性が増していますが、私や夫も含め家族全員がとにかく感染しないよう慎重に行動し、あとは祈るほかありません。 三鷹市にある認可保育園に通っている3歳になったばかりの孫は、母親が産休に入ると時短(9時―16時)にはなるけれども引き続き預かってもらえるはずでした。ところが緊急事態宣言を受けて、親に(医療従事者など)やむを得ない事情がない限りは登園自粛を要請する連絡がありました。 孫はその少し前から鼻水と咳で風邪気味だったため休ませていたので、そのまま休園に突入です。 母親の産前産後もずっと保育園には通わせる予定だったのですが、今後3歳児(これがなかなか手ごわい)の面倒を見つつ、新生児も迎えて狭い我が家で娘一家4人と我々夫婦の計6人の同居生活が始まる中で、テレワークは果たして可能なのか?(たぶん無理でしょう) 加えてコロナ対策を怠らないよう細心の注意を払う日々が続くことを考えると、正直どう乗り切ればよいのか・・・全く自信がありません。 まずは大人4人がしっかりコミュニケーションをとり、お互いストレスをため込む前に早めに伝えることかなと思っています。 必要に応じて夫も、育児休暇ならぬ「育爺休暇」を取ろうかなどと言っています。 コロナとの戦いをマラソンに例える人もいますが、長期戦になることは確かなようです。「もういいかい?」「まあだだよ」を 繰り返すと落胆して疲弊していきそうです。この生活習慣を当たり前のように続けていった先に、いつとも知れず終わりが来ていた、そんな感じになるのかもしれません。 その間に払う社会的代償を今は想像したくもありませんが、目下のところ娘が無事に第2子を出産することとその後の日々が平穏であることを願うばかりです。 みなさんもくれぐれもお気をつけてお過ごしください。 |
医療を支える毎日 ―― A.Y. (東京都)(2020.4.8・第780号)私は病院の栄養部で働いています。入院患者さんの食事を配食するために、週5日、朝は5時前に家を出て、朝食と昼食を配食し、夕食担当に引き継ぎます。本来8時間労働ですが、シフト上2〜4時間の残業があります。私は医療関係だし、同居している娘も福祉関係の仕事なので、常にコロナを意識してしまいます。 3月半ばには勤め先でもとうとう陽性患者が出てしまい、すぐに他病院に転送され、大事に至ってませんが私もショックをうけています。 今、病院の中は医師、看護士をふくめ、シーツ交換やごみ処理やお掃除、警備員さんなど必要なスタッフ以外は居ない。廊下はすいているし、エレベータも混んでいません。 一般の入口も閉鎖されたり、医療用の白い大きなテントも敷地に作られています。 私たちは食事の仕事ですので詳しいことは解りませんが、今後コロナの重篤な方が増えれば、対応できる病院が必要になることは目にみえています。またそうしなければならないでしょう。 病院の従来の患者さんは重い病気をかかえており、コロナの感染は命取りです。この矛盾をなんとかして大病院が手を結んで乗り越えていかなくてはならないと思います。相互乗り入れなど。 日々の食事は何があっても提供していかなくてはならない、命を守る根源ですからね。 ↓ 「コロナによる悪夢の勤務はまだまだ続く」 (2023./3/16) |
「コロナによる悪夢の勤務はまだまだ続く」 ―― A.Y.(東京都)(2023.3.16・第883号)3年前の2020年4月、「医療を支える毎日」として、病院の栄養部での様子を書いた。2023年3月13日、政府は、マスク着脱を「個人の判断」に委ねた。5月8日には「5類移行」だという。パンデミックは終わったかのようだ。 コロナ禍の中でも病院給食の重要さは変わらない。栄養補給のみならず、入院患者さんは食事が一番の楽しみなのだ。 されど私たちの給料は安いものだ、私たちパートや契約社員は残業してやっと人並の給料、増してや65以上の高齢者の高収入者は周りにはいない。残業も働き方改革で取り上げられてしまった。月40時間以下になり、手取りは減った。その分の時給アップがあって初めて働き方改革なのにね。 それでもモノを言い続け、会社も少しずつではあるが改革されてきた。時給が15分刻みから1分きざみへ、着替え時間も労働時間に入れるなど。 それでも月に40時間の壁はデカい。 物価高騰についていけないのは私だけではない。 コロナが身近になった昨今、私達病院従事者がいかに気をつけようが、家族に感染者が出る。 子育て中の人は子どもから、老夫婦は同居の孫や連れ合いが感染する。規定の休業(濃厚接触者は5日間、本人感染10日間)をとらねばならない。酷い時は家族が次々と感染していくものだから半月以上出勤できないでいる。それが2人、3人と重なるから元気な職員は休日出勤するしかない。専門職だから人が入っても即戦力とはならない。 仕事のために休みの日はキッチリ休まないと身体がもたなくなってきた。 うちの職場で育てた栄養士がしっかりしてきたなぁ、と成長した頃に他の営業所にチーフとして引き抜かれてしまう。 万年人手不足に高齢化が進んでいる職場です。 それでも私たちは患者様にお食事をお届けしなければならない。 コロナによる悪夢の勤務はまだまだ続く。医師や看護師はもっとキツいだろうと思う。直接、命と向き合うのだから。 コロナ禍で病院、外飲みするな、会食するな、遠出は慎め、海外渡航は見合わせろ、集会は5人以上集まるとことはダメと事実上の禁止を強いてくる。 注意喚起は必要な事だと思うのだが… で、居酒屋で鬱憤バラしも出来なくなった私は、かねてからの手芸好きに拍車がかかり、毎日針をもっている。 パッチワークや刺繍が私の精神安定を与えてくれている。趣味があるのは大切な事だと非常に強く思う。 |
保育の現場から ―― オレンジ.(東京都)(2020.4.8・第780号)各地の保育園は、自治体、各地や実情、園の意向・・・などによって、開園、休園、休める家庭は出席見合わせ・・・。等・・・さまざまなようです。私は、昨年61歳になり定年を過ぎましたが、継続して近所(板橋区)の認可保育園:私立(社会福祉法人)にナース職として勤務しております。勤続13年目。 園児数 0〜5歳児(就学前)=園児総数165人。 卒園式は、短縮(在園児の出席なし、来賓なし)でした。 春休みはなく、3月31日まで、卒園式を終えた子どもたちも通ってきていました。 入園式は、これまでも毎年ありません。 4月1日、新しく入った園児さんの保護者に向けて説明会は、短縮(窓や席の間隔をあけて)開催。 家庭訪問なし(毎年実施してましたが・・・) 4月8日から「緊急事態宣言」を受けて、板橋区の保育課からも「お休み」の連絡があり 家庭で保育のできるかた(在宅ワークを含む)は、おやすみ。 6割くらいの出席率でした。 仕事中の職員のマスク着用は、自己判断に任せられています。 (購入や入手も難しくなっておりますから・・・) 保育園で「新型コロナウイルス」感染者が発生したら休園も検討しなければ・・・という状況です。 衛生材料のアルコール消毒液、ハンドソープ、ディスポ手袋・・・なども購入が難しくなっています。 (現在、使っている分は、なんとか足りていますが・・・) 園内に園庭がある保育園なので、そこで戸外遊びができますが、散歩もままならず、子どもたちが自由に遊びまわるのを保障するのが難しいです。 そして、お休みをしている子どもたち&保護者の心身の健康が案ぜられます。 **************** 【参考】 「登園したら「ひどい親」? 自粛か生活か、板挟みの怒り」 『朝日新聞』2020年4月9日 9時00分 https://www.asahi.com/articles/ASN4864L7N44UTFL005.html?ref=hiru_mail_topix1 |
福祉の現場から ― S.N. (東京都)(2020.4.5・第779号)私は「専門職成年後見人」という立場でソーシャルワーカーとして働いています。判断能力が不十分になった認知症や知的障害、精神障害の方の財産管理や身上監護を職務としています。 認知症の高齢者や障害者の支援だけに、細心の注意をしながら訪問しています。 一緒に動くことがある地域包括支援センターや病院、福祉事務所の方も、訪問を含む支援を中止するわけにはいかないですから、ウイルスの運び人にならないように注意しながら淡々と通常業務を続けておられます。 退職した保健師の友人は相談急増の保健所に頼まれてアルバイトで復帰したそうです。 顔を合わせ、言葉を交わすことが必要な方々が集えなくなることはとても深刻で厳しい状況です。 家に居場所がない子どもたちや女性、行くところが失われたネットカフェ難民、働く場を失う労働者や自営業の方… 人々が孤立してしまわないように、夫々の場で働く人がいてくれることを思います。 元気でのりきりましょう! |
テレワークの罠 ― 中林(千葉県)(2020.3.21・第778号)コロナ問題には苦悩します。惨事便乗資本主義の本を読み、どさくさに紛れて平常時には実現できない課題を実現させる手法が実行されているように思えます。また、テレワークが推奨されています。私は、「テレワークの罠」と表現し警戒しています。出社しないで仕事が回るならば、正規社員で採用しておく理由はありません。個人請負の契約にして、成果物だけを受け取る仕組みにすれば利益を上げることができます。コロナが収束し、不況の中で雇用調整が必要になれば、簡単にテレワーク労働者が切り捨てられることになるように思います。歯止めをかけるには、労働者の団結しかないようです。 |
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