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(111) 三太漆黒の影

猫の「こまる」くん(※1)、日本に里帰りしてるんだ。
「こまる」くんの、おっかちゃんのおふくろさんからの手紙―


むらき三太さま
三太くんがいるとカラスが庭に来ないなんてやっぱり犬はえらいんだね。
うちなんてモモがいてもカラスは平気だったし、でかいこまるがいてもそれは同じ。
それどころか、この間カラスが変な声出しているのでのぞいてみたら、こまるが藤の樹の下に小さくなっていて、カラスがフェンスから身を乗り出してこまるを脅していました。でもただ脅すだけじゃすまないという話をききました。動物園で、毛足の長い動物が、カラスに毛をむしられるという被害にあっているんだって。巣の材料にするらしいです。

こまるのふさふさした尻尾を狙われないようにという忠告を受けました。

カラスってすごいね。


   *   *   *   *   *   *   *   *

こまるくんの尻尾の無事を祈りつつ、散歩に出た。
若葉の森への曲がり角で、遭遇! 漆黒の影!
カラスじゃねい、黒ラブラドルのベイビーさんだ! 
若衆犬一件(※2)以来、おかあが恋焦がれてた意中の犬だ。親分って呼び名にふさわしい、貫禄。
うさこオバサンはおらのこと、「イラストの顔とまったく同じ顔をした柴犬君が小さい身体で堂々、ベイビーに挨拶していました。ウーッってか。」
って書いてくれた(※3)。

昼間でよかった。暗いときだったら、全身真っ黒のベイビーさんと衝突してた。
うさこオバサンは、ベイビーさんに蹴つまずいたりしねんだろか?
イギリスのラブラドル・レトリバー・ディドさんは真っ黒じゃねい、チョコレート色だ(※4)。それでも、暗いとこじゃ見えねい、忍者だ。
飼い主のチャップと奥さんが薄暗がりで何度かディドさんに蹴つまずいてから、幅広の黄色い首輪をプレゼントした。はっきりした目印にって。
チャップの仕事は諜報関係ってえから忍者みていなもんだ。でも、自分の犬が忍者だと困るんだと。
ヒトってほんとに勝手だ。



※ 1.「こまる」はおふくろさんと先輩猫の「モモ」を“困ら”せて王子様になったあげく、ガーナのおっかちゃんの元に行きました。最近、里帰りして、おふくろさんと暮らしています。
「猫じゃらし(その2)16〜22「おいら、こまる」、こまるのシッポの写真は→ 19.おいら、こまる ?ももこおばさんの逆鱗に触れる
http://www.geocities.jp/muraki_file/cat/1.html#060824
※2(108) 三太若衆犬で会えなかった黒ラブのベイビー

※3 想風亭日記 2008.6.9 「緑と水のサイクル」 

※4 ディドは三太が尊敬している「もっぱら頭脳労働を任とする知識犬」です。

 (20) 三太お仕事・その2 
『犬のディドより人間の皆様へ』チャップマン・ピンチャー〔著〕 中村凪子訳、草思社、1994


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(110) 三太存在感 

遅い! おかあ、まだ帰ってこねい、また、道草食ってんだろ。
ようやっと帰ってきた。
「ごめん、ごめん、遅くなって」
門の中に自転車ひきこんで、あわてておらと散歩に出た。


一回りして帰ってきた。自転車の荷かご見たおかあ、
「アッ! やられたッ!」
レジ袋が破れてる。穴から、ちぎれたパンが見える。
頭の上を見上げると、カラスが2羽、軒先に止まって見下ろしてた。

おらんちの辺りは、ゴミ袋はそれぞれ自分ちの前に置くことになってる。
お隣もそのお隣も、可燃ゴミ袋にゃネット掛けたり、籠かぶせたり、苦心している。それでも、カラスは袋を引っ張り出しちゃ道にぶちまけてる。
うちの可燃ゴミ袋は紙屑ばっかりだ。おかあが、魚の骨も野菜のきれっぱしもみんなおらのマンマに入れて、あとの生ゴミは庭の穴に埋めちちまうからだ。
カラスは賢い。うちの袋にゃ食いもん入ってねいって、チェックにも来ねい。


でも、自転車のレジ袋にゃ食いもん入ってる、って目エ付けてるんだ。
おらが居るときゃ、寄って来ねい。おら、居るだけで、猫もカラスも来ねい。
今日、おらが留守したのはたったの5分間だ。
カラスにゃ、充分すぎる時間だった。


元はといえば、おかあが悪い。
レジ袋を自転車の荷かごに置きっぱなしにした。
犯罪を誘発した責任は重い。



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(109) 三太お仕事中

もうじき昼だ。朝飯食ってから、もう6時間たつ。腹減ってきた。

「クウクウ」

催促してるのに、おかあ、雪柳の剪定に夢中だ。切った枝かたづけたり、水遣ったり、門扉もあけっぱなしだ。
おらがノー・リードだってことも忘れてる。


おら、門を出て歩き出した。
おかあ、あわてて、リードを持って追いかける。けど、おらと反対のほうへ行った。
出会ったオジサンに、「犬を見ませんでしたか?」
オジサン「うちで飼ってた犬も、お腹がすけば、帰ってきましたけどね」
ごもっとも。おかあも、空腹。腹ごしらえしてから探すことにしようと、うちへ戻った。
食べ終えたところへ、市役所から電話がかかってきた。
「お宅で犬を飼っていませんか? 犬を預かっているという電話がありましたので」


預かってくれている家へ急ぐ。雑種犬のジョンさんのうちだ。中学校の近く、週に一、二度通るところだ。
ジョンさんは家の中にいて、庭に置かれた食器にご飯が残っていた。おら、腹の虫に導かれて庭に入って行った。
ジョンさんの鳴き声で、そのうちのおかあさんがおらに気づいた。おらの胴輪の鑑札を見て、市役所に電話してくれたんだ。

おかあ、篤くお礼を言って、おらと一緒に帰宅。
「ああ、くたびれた。キミとつきあってると、緊張が絶えないよ」って、昼寝しちまった。v

おら、おかあのボケを食い止めてる。立派に「アニマルセラピスト」(※)として働いてる。
待遇改善を要求する。



※(3)三太のお仕事


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(108) 三太若衆犬

暗くなってから、「若葉の森」の坂道を登っていった。全身真っ黒な「ベイビー」さんも、この坂道を散歩してるんだ(※1)。
夜目の利かねいおかあを、おらが引っ張ってやってた。


「ファーッ!!」


立ちすくむ。
おらの鼻先5センチに小さな白いものが浮かんでる。
おかあ、目を凝らした、パンダ猫が、右手の懐剣(=爪)を構えてた。
おかあ、あわてて、おらを引き戻した。


おかあ、35年前のシーンを思い出した。「実録・安兵衛物語」の初夏の宵だ(※2)。
パンダ猫は、「さくら」にそっくりだった。
おら、あの時の「若衆犬」だ。
おかあ、崖から、「漆黒の影」が走りくだってくるんじゃねいか、って、闇をすかして見た。
誰〜れも来なかった。「ベイビー」さんもいなかった。


おかあ、おらが引っ掻かれなくってよかった、ってホッとした。
でも、ほんとは、「安兵衛」に会いたかったんだ。



※ 1 「想風亭日記」2008.4.30
「うさこさん」が「クンクン親分こと黒ラブ」の「ベイビー」さんと歩く「若葉の森」や武者小路実篤公園について、4月30日、5月1日に書いています。

※ 2 9.紙芝居「実録・安兵衛物語」その4 http://www.geocities.jp/muraki_file/cat/a.html
おかあが35年前に目撃した事実を、構想32年、紙芝居に仕立てたお話です。
登場“人物”紹介 
さくら=しがない借家暮らしの夫婦に育てられた娘猫。白黒のパンダ猫。 
若衆犬=さくらをいたぶり、安兵衛に引っ掻かれた犬。
漆黒の影=安兵衛=石垣を走りくだって若衆犬を撃退、さくらを救ったノラ猫。全身真っ黒。



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(107) 三太若紫 

「三太のかあちゃん!」小学校の主事さんが呼んだ。
「フキ、食べる?」
おかあ、大喜びでうなずいた。

主事さん、校庭のフェンス際から抜いたフキ、どっさり持ってきてくれた。
真冬に、校長先生が「お好きなだけ、採ってください」って言ってくれたフキノトウ。
おかあ、フェンスの隙間から手伸ばしたけど、採れないまんま、春になって、でっかいフキに育ったんだ。
段ボール一箱分のフキ。おかあ、自分で料理できるひと摑みをとりのけると、あとは「どうぞお持ち下さい」って札つけて門の外に置いた。

主事さんが、物置の前に、抜いた花大根(※1)を山積みにした。紫色の花も咲きじまいだ、って。
おかあ、「それ、もらっていい?」
主事さん「ああ、いいよ。いっくらでも」

おかあ、ひとかかえもらってきた花大根の葉っぱをちぎり始めた。
包丁で刻んだ葉っぱを、鍋に入れながら、おらに言う、

「花大根、またの名は『紫金草』、『諸葛菜(しょかつさい)』とも言います。本日のメニューは、諸葛菜の菜メシです」
おらのマンマだと。

おかあ、読谷村役場の超巨大な紅いも(※2)で芋粥作れねいもんで、手近な素材で菜メシ作ることにしたんだ。地産地消。

「紅いもも紫、諸葛菜も紫、三太も紫」
なんて、へんな歌歌いながら、葉っぱ刻み続けてる。

どうでも、おらを紫色にしたいらしい。
おとうに「うちの『若紫』が、」なんてしゃべってる、おらのことだ。

おかあ、自分は紫式部のつもりか? 



※1 花大根 (70) 三太紫金草
※2 読谷紅いも (105) 三太ハンスト.. (106) 三太読谷村レポート


(106) 三太読谷村レポート 

沖縄旅行のレポートに、おかあ、ソフトクリームの紫色が頭にあったもんで、確かめもしねいで「紫いも」(※1)って書いた。

「ちゃんと調べて、正確に書きなさい」って、大学の先生に叱られた。
おかあ、「でも、読谷村の『広報 よみたん』の表紙にも、「題字「よみたん」には、紅イモのカラーを採用しています。」って書いてあるけど、薄紫色で印刷してあるんです」

おかあ、ふしょうぶしょう、読谷村役場でもらってきた『村勢要覧 よみたん』(※2)っての見たり、読谷村に関するホームページ見たりした。
特産品は「読谷紅イモ」って言うのが正しいんだと。
読谷村じゃあ、毎月「いもの日」ってのも、決めてる。

おかあ、「読谷村には、『赤犬子の宮』があり、赤い子犬が祀られている。」って書いた。
また、先生に叱られた、「いい加減なこと書くんじゃない!」

『村勢要覧 よみたん』読み直したら、こう書いてあった―

 “オモロ歌唱者アカインコ(赤犬子)終焉の地とされるアカヌク(赤犬子宮)では、旧暦九月二十日にアカヌクー祭が開催されており、全県的に取り組まれている三月四日の「ゆかる日まさる日さんしんの日」には読谷村文化協会により三線演奏と琉球舞踊が奉納されます。” 祀られているのは、【赤い子犬】じゃなくって、【赤犬子】って名前のヒトだった。



※1「紅イモ」 →http://ajisuru.com/s_edition/beniimo.html    長巨大な紅イモの写真をご覧ください。おかあ、初めて見た時、クジラかと思った。
→ (105) 三太ハンスト 

※2 『平成18年度 読谷村村勢要覧』沖縄県読谷村発行、2007年3月


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(105) 三太ハンスト

おかあが沖縄(※1)行ってるあいだ、四泊五日ホテル暮らし。


やっとお迎え。やっぱり、うちはいいもんだ。
と思ったら、ドッグ・フードの粒メシだ。おかあ、おらの食事作る暇がねい、って。
おら、粒メシは飽き飽きだ。半分も食わずに残した。
昼、また、粒メシ。おら、そっぽ向く。
夕飯、また、粒メシ。誰が食うもんか。
二日間、ハンスト敢行した。


おかあと一緒に旅行いってた「杉並の猫おばさん」から―

  三太君、お父とお母がいっしょに留守で、ほんとはすごく寂しかったでしょうよ。



おかあ「そうか、そうか、おかあの手作りマンマが、そんなに好きなのか、愛(う)いヤツじゃ」

おかあ、読谷村役場の超巨大な紫イモ(※2)、あれを煮たら、おらの食事の何年分だろう、って思ってるんだ。
そんなに紫イモばっかり食ったら、おらの毛も紫色になっちまう。
おら、茶色の犬だぞ。



※ 1 調布・9条の会「憲法ひろば」の沖縄ツアー。次号で報告するんだと。

※ 2 超巨大な紫イモが、読谷村役場の軒先に飾ってありました。写真は『平成18年度 村勢要覧 よみたん』p。28「祭り」です。


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(104) 三太表現の自由

ポチの子犬の1匹が、食いついた。
黒い車大好きな犬が、大音響で吠え立てた。
おかげで、『YASUKUNI』ってえ映画の上映がとりやめになった。
おかあ、「見られないってのはよくない!」っていきまいてる、見たくもねいくせに。

この子犬は、ポチの子分になる前にゃ、黒い車大好き犬の仲良しの弁護してた。
「『映画を見せてほしい』と文化庁に求めたが、『公開前に』とか『試写を開いて』などとは言ってない」と言ったんだと(※)。
映画を見たけりゃ、公開されてから映画館行って見りゃあいい。公開前に『見たい』って言ったのは子供のわがままか圧力ってえもんだ。
「街宣活動で表現や政治活動の自由が制限されることは、あってはならない」とも言う、さすが、憲法の文句はよく知ってる。
憲法の文句を使って、理念と全く違う解釈してみせるのも、ポチゆずりだ。


ピンポーン! お客さんだ、おかあ、あわてて玄関開ける。
なんか、おらの癇に障る、「ギャン! ギャン!」

お客さん「いつも、うちの中に向かって鳴いてるのね」
どっち向いて鳴こうが、おらの表現の自由だ。



※「上映自粛に理由なし」 “靖国”中止で稲田議員(共同通信2008.4.1)


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(103) 三太危機管理 

若葉の森(※1)、いつもの欅の木の下で、見上げたおかあ、
「あ、今日はインコ(※2)が4羽もいる」
もっとよっく見ようとあとじさった、その靴の下におらの足!
「ギャッ!」叫ぶと同時に、おかあの足首に噛みついた。
「ギャッ!」おかあの悲鳴。


さすがのおらの牙も、ズボンと靴下にさえぎられて血は出なかった。
おかあ、ジンジン痛む足首見ながら
「そりゃあ、踏んだのは悪かったけどさ。キミの反応力もたいしたもんだよ。正当防衛じゃなくって、過剰防衛だと思うよ」


おかあ、今年に入って3度目の「飼犬に足を噛まれる」だって、ぼやいてる。
おとう、「春だから、落ち着かないのかな」とか「おかあが、三太をほったらかしてるんで、関心引こうとしてるんじゃないのか?」とか「噛まれた瞬間にガン!っと、蹴飛ばしてやれば」とか、言う。
近所のオジサン、「首ねっこつかんで、噛み付いて、こっちがボスだ、って教えてやれ」
おかあ、噛まれた瞬間に蹴飛ばすなんてできっこない、おらの首を噛む前に自分の首を噛まれる、ってむくれてる。


動物病院のオネエサン(※3)に、「この頃、凶暴なんです」
オネエサン「顔さわられるのは嫌いみたいですけど、ブラシしてもおとなしいですよ」
おかあ「ったく、外ヅラよくって、内弁慶なんだから」



※ 1 国分寺崖線のうち、調布市若葉町あたりの樹林。
   「若葉の森」に道路計画!?  (102) 三太かぶと虫の危機

※2 ワカケホンセイインコ (96) 三太食物連鎖

「求む! インコの行方」(第311号 2008.1.21)

※3 ホテルにお泊まりするとき世話してくれる人。(74) 三太大異変


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(102) 三太かぶと虫の危機

大変だ、おらの散歩コース、「若葉の森」※が道路にされるんだと!

計画通りだと、「かぶと虫の木」は伐られる、その下のおばさんちは立ち退きさせられる。

46年も前にたてた計画なんだと。その頃は、東京オリンピックとかで、高速道路や高層ビルを作る、高度成長に沸き立ってた。緑をコンクリートにおきかえるのが豊かさだと思われてたんだと。


おらんちの近くじゃ「若葉の森」って呼ばれてる、国分寺崖線は、僅かに残った貴重な緑だ、って、東京都も調布市も認めてる。

東京都は、緑を増やす計画を進めてる最中だ。

そのおんなじ東京都と調布市が、「若葉の森」を道路にしちまうんだと!


おかあ、おらと毎日散歩しながら、「若葉の森」の落ち葉をさらって、庭の穴に積んで腐葉土にしてきた。腐葉土からは、いろんな木の芽も出てくるし、かぶと虫※も出てくる。


おかあ、近所の人たちと「道路計画を見直してください」ってえ署名頼んで回ってる。

おらも、署名してい。けど、ボールペンうまく持てねい。

みんな、おらにかわって、署名してくれ!

若葉の森 かぶと虫
※?「若葉の森」の一部です。三太がいつも散歩しているところです。
※?「腐葉土に植えたじゃが芋を収獲したら、かぶと虫も出てきました。」




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(101) 三太ネズミの恩返し

おらの散歩友だち、「かぶと虫の木のおばさん」から―

ピーター・ラビットの作者ポターの本に、「グロースターの仕たて屋さん」(※)というのがあり、感心なねずみさん達が出てきます。


   *   *   *   *   *   *   *   *   *

  昔々、イギリスのグロースターって町のお話。
貧しい仕たて屋さんが、猫につかまっていたねずみたちを助けてやった。
仕たて屋さん、市長さんから註文の服、生地を裁断したとこで、病気で寝込んじまった。間にあわねい。
猫がのぞいてみると、ねずみたちが服を縫ってた。
仕たて屋さん、それから運が開けた、んだと。
仕立屋にとっても、ネズミは「福の神」だったんだ。



※ビアトリクス・ポター作絵、いしいももこ訳『グロースターの仕たて屋』福音館書店、1974発行、2002新装版


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(100) 三太王さまとネズミ

猫派でも犬派でもない、ってえTokoさんから―

猫、ネズミを追いかけるに決まっているでしょう?(笑)
これは思い込みなんですかね。


 *   *   *   *   *   *   *

昔々、スペインって国で、王さまが、「ねこはねずみをとってはいけない」とおふれを出したんだと(※)。
おふれを出した、ってえことは、スペインの猫たちは、ネズミを捕ってたってえこった。
6歳の王さまの抜けた歯をとりにきた「ぺれすねずみ」も、猫を怖れていた。
「ぺれすねずみ」は、枕の下の抜けた歯のかわりにプレゼントを置いていく。
王さまにとっても、ネズミは「福の神」だったんだ。


※ 『ねずみとおうさま 改版』コロマ神父ぶん 石井桃子やく 土方重巳え、岩波書店、1977

※ 前号(99) 三太猫の男爵、殿様の描いた猫絵をご覧ください


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(99) 三太猫の男爵

しぇら&Sinceさんから―

「二人とも、元気になりましたか?」


 *   *   *   *   *   *   *

おかあ、こもってる間、「猫の恩返し」(※1)ってえアニメ見た。原作は、柊あおいのコミック「バロン 猫の男爵」だ。

カッコいい猫の男爵が活躍する。スタジオ・ジブリの「耳をすませば」にも登場する、正式な名前はフンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵、ドイツ系かな。


江戸時代の日本、上州新田郡(群馬県)に、岩松ってえ殿様がいた。僅か120石なのに格式は1万石以上の大名に準じていた。収入のうち、年貢金は23%、借用金が57%。支出の半分近くは借金の支払、ってえ慢性赤字財政。

殿様、せっせ、せっせと絵や書を書いた、アルバイトだ。とくに猫の絵は、養蚕農家が鼠除けのお守りにって喜んで、お礼をくれた。絵の猫が睨んでると、鼠が蚕を食いに来ねいから、って、んだ(※2)。

火の車の家計を助けてくれた鼠は、岩松家の「福の神」だった。

岩松の殿様は明治になってから、男爵になった。

小説『猫男爵』(※3)のモデルだ。



※ 1 柊あおい原作「猫の恩返し」

※2落合延孝『猫絵の殿様−領主のフォークロア』吉川弘文館、1996 

  四代の殿様の描いた猫絵は、板橋春夫「新田猫と養蚕―岩松新田四代が画いた猫絵をめぐって」『民具マンスリー』第21巻7号(1988年10月)で見られます。11匹の猫たちは、縞猫、ぶち猫、赤い首輪をしたり、けっこう愛嬌があります。


※3神坂次郎『猫男爵 バロン・キャット』小学館、2002
http://www.yurindo.co.jp/yurin/back/421_5.html


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(98) 三太お休み

今朝、食事を半分残した。昼になっても、食欲出ねい。

おかあ、この三日間、頭痛だの、車酔いだの、って、元気がねい。

おらにまで、うつったのかな。

今日は、猫のこと考えるのもお休みだ。


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(97) 三太猫にオイル

昔の日本じゃ、猫は油が好きだった。

行灯の油を舐めると化け猫って言われた。


ドラえもんは猫だ。未来からきたロボットでも、日本製だから、やっぱり油が好きなんだ。
「ノビ太」は永田町の老舗を継いだ。
遠隔地飼い主への油プレゼントは、「ポチ」以来のしきたりだから、自分の代で辞めるわけにいかねい。
「ノビ太」、油の値下げに反対してる。油をヒトが買わねいように。油をドラえもんにとっとけるように。


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(96) 三太食物連鎖

杉並の猫おばさんから―


東京の住宅街はいまネズミが大発生なんですよ。それに気づかない人はたまたまいないのか近所の猫が活躍しているのでしょう。
うちの近所に、数匹の外猫がいました。その最後の猫が死んで、そのあたりに猫がいなくなったら、突然ネズミが姿を現したのには驚きました。
何故ネズミの出現に気づいたかというと、2、3羽のカラスが疾駆するネズミを追いかけて来たのです。ネズミは駐車場の車の下にすばやく飛び込みました。
食物連鎖が生きているんだと感心しました。
銀座の食物連鎖が衰えたという報道がかつてありました。
石原がカラスのアウシュビッツをつくって以来、カラスが減ったからなのです。
それまではカラスがゴミの蓋を開け、そのおこぼれを野良猫が食べ、そのあとにネズミが食べ、そしてそのネズミをカラスと猫が・・・という健全なシステムがあったのです。
カラスをアウシュビッツへ送り込んでも、人間のだすゴミ問題は解決しないのです。カラスと野良猫が減って、謳歌できるのはゴミとネズミなのですね。

   *   *   *   *   *   *   *   *   *

おらの散歩コースにゃ、ときどき、インコが来る。本名ワカケホンセイインコだ(※1)。
大岡山じゃ、緑色のインコがいなくなった、って幸島先生が青くなってる(※2)。
猫が捕ったんだろか?

幸島先生のお話じゃ、インコの天敵はカラスなんだと。
おかあ「まさか、ぜーんぶ、カラスに食べられちゃったとか・・・」
つぶやきながら、おらと散歩に行く。
アタマの上で、鳴き声がした、インコが2羽、電線に止まってた。
カラスも近くに止まってた。
不気味だ。



※1 (6)三太 学習権
※2 第311号「求む! インコの行方」


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(95) 三太ネズミと猫

ネズミといえば、猫だ。
常時3人(!)の猫と暮しているさいたまの愛猫家から来た年賀ハガキに―


わが家の猫は、小鳥・トカゲ・モグラはとってくるのですが、ネズミはとってきたことがありません。朝貢というわけではないのですが、ぼくの書斎に見せに来るもので、小鳥のときは羽が飛び散って後が大変です。いずれも、食べる気はなく、捕まえてくるだけ。小鳥は雨の日が多いです。ほとんど助かりませんが、これまで鳩2羽は回復したので解放しました。

鳩が3回、後はスズメのような小鳥です。3匹のうち、2匹が捕まえます。オスとメス。メスのほうはもう老齢なので、ここ数年捕まえてきません。なお、残りの1匹のメスはまったく捕まえたことがありません。

ぼくとしては、我が家のネコに捕まえられる鳥がいることにびっくりします。ネズミはいない、というより、大きくすばしこいので、我が家のネコの捕獲能力を超えているせいではないか、と考えます。

   *   *   *   *   *   *   *   *

おかあ、子どもの頃、猫のオネエサンもやっていた(※1)。
猫はネズミを追いかけ、捕るものだ、と思ってきた。猫は捕ったネズミを持ち帰って、おかあにプレゼントした。
おかあがつきあった猫のうち、ネズミを捕ってこなかった雄猫ふてと安兵衛については、紙芝居台本まで作ってしまった(※2)くらいだ。

おかあ、今どきの猫はネズミを捕らないのか? って悩みはじめた。




※1 「ゴローちゃんファンクラブ」23.太陽政策 〜 28.ネズミは「福の神」 

※2 「猫じゃらし」(その1‥‥紙芝居『実録・安兵衛物語』)へ



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(94) 三太福の神

年の暮れ、おかあ、チッコイのとミニ畑で、三十日大根を収獲した。大小22本。
おら、検分してやる。とり残しはなかった。
見本写真みていによく育ったのを、おかあ、細工始めた。
近年、手先が不器用になった、って細かい仕事しようとしねいおかあにゃ珍しいこった。
秋に収獲しといた朝顔の種をはめこんで、「眼と鼻ができたよ」
チッコイの「ネズミさん!」(※1)

2008年はネズミ年だ。
初詣も厄払いも行かねいおかあが、珍しく、「ネズミは福の神」って言う。
おかあの人生最大のネズミ(※2)が、よっぽど、福をもたらしてくれたらしい。

つきあいきれねい。
おら、陽だまりで「イチジョーマン」なった(※3)。今日のタタミはコーンの円座三段+布団の四段重ねだ。
おとう「三太が『牢名主』やってる」
おかあ「三太の『お供え』だ」(※4)
ったく、正月から美男犬はギャラリーがうるせい。



※ 1 写真「大根ネズミ」
※ 2  28.ネズミは「福の神」
※ 3 (80) 三太探検隊
※ 4 写真「三太『牢名主』」

大根ネズミ 三太「牢名主」
※ 1 大根ネズミ
※ 2  「三太『牢名主』」 




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(93) 三太クリスマス第308号 2007.12.

みんなで図書館行った。

おらと図書館の廻り散歩してから、おとうが子どもコーナーに行ったら、「チッコイの」が、絵本引っ張り出しちゃ、おかあに読んでもらってる。

1冊読み終わると「これ、借りてく」、テーブルに積んで、また書棚に物色に行く。

おとう「もう、帰ろう」

チッコイの「まだ、三冊しか借りてない」

しびれ切らして、おら、おとうと、先にうち帰る。

クリスマスの本が並んでる中に『トムテ』(※1)って絵本がある。

おかあ「あれ? うちにある本とおんなじ小人さんだ。中もおんなじ本かなぁ」

チッコイの「借りてって見れば?」



うち帰って本棚を探したら、英語の絵本『The Fox and the Tomten』(※2)が出てきた。30年前、チッコイののおとうさんが子どもだった頃、おかあが買ったんだ。

やっぱり、おんなじ画家が描いた小人トムテの絵だった。

スェーデンのトムテは、納屋の屋根裏に住んでる、長年、農場の夜番をしてるんだ。

腹ペコぎつねのレナードは、トムテから「クリスマス・イブのお粥」を貰って食べた。

図書館で借りてきた『トムテ』は、日本語だ。トムテは牛小屋、馬屋、羊小屋、鳥小屋を見回って犬小屋に行く。犬のカーロが目をさましてシッポをふる。

トムテとカーロは、仲良しなんだと。「クリスマス・イブのお粥」も分けっこするんだろな。



おらもトムテの「クリスマス・イブのお粥」、食ってみてい。

おかあ「スウェーデンの森は、遠いからねぇ。おかあの特製お粥でガマンしときなさい」

トムテと犬のカーロ トムテとキツネのレナード
※ 1 『トムテ』ヴィクトール・リードベリ詩/ハラルド・ウィーベリ絵、
山内清子訳、偕成社、1991年20刷
※ 2  『The Fox and the Tomten』Astrid Lindgren、Harald Wiberg 




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(92) 三太 下妻物語・続きの続きのまた続き

猿島の餃子に感激したおかあが、下妻まで行かなかったもんで、おら、茨城の猫族・しぇらさんに、実地調査を依頼しといた。その報告より前に、証拠品が宅配便で届いた、ってわけだった。「おいしい!」って、おかあに99%食われちまった。

以下、「しぇら & Since」さんからの報告。大先輩のしぇらさんにキャップなんて呼ばれると照れちまう―

   *   *   *   *   *   *   *

こんにちは 三太キャップ
調査報告が遅くなってすみません。
結論を先に言います。「豚めし弁当」は実物を見ることも味見も出来ませんでした。
   で、とりあえず、やわらか煮豚と昆布巻きを送ったわけです。


「豚めし弁当」を探しに下妻まで行ってきました。
仕事で何度も下妻には行ったことがありますし、下妻駅からの道順は本の中に詳しく書いてあるんだし、・・・・まぁ楽勝で辿りつけるでしょ。
しかし、そうは問屋が卸さなかった!

ランドマークの「関東銀行」と「常陽銀行」。この二つの銀行とも、市内に一軒だけというわけではなかったのです。

例によってウロウロ、ウロウロ。。。
「セブンイレブン」でお店のお姉さんに訊ねていると居合わせたお客のおじいさんが
「肉屋だろ? 知り合いの奥さんが働きに行っているから聞いてやるよ」
とわざわざ?をかけてくださるという親切ぶり。下妻の人はなんて優しいのでしょう。

岡崎屋さんも実在しました。割烹料理屋さんです。


さて「筑峯」ですが、こぢんまりとした店内の左手に地味目のガラスの陳列ケースと正面にチルドケース。豚肉の佃煮や粕漬けなどが申し訳程度に置かれているだけ。

『古い民家のような建物の入口に紫色の暖簾。中に入ると、パテイスリーのお店のように硝子のケースがあり、』という、嶽本野ばらさんの表現とはえらい違い!

お弁当は一個も置いていませんからお弁当屋さんではない様子、しかし、かといってあの親切なおじさんがいうようにお肉屋さんでもなさそう・・・。
「豚めし弁当」にいたっては写真のみです。
右手には小さなテーブルと椅子があって、お客らしい人が宅配便の送り状を書いていました。

「あのぉ・・・豚めし弁当は?」
「注文を受けてからおつくりしておりますので・・・本日の分は終わりなのです。」
「実は『下妻物語・完』を読んだ東京に住む友人が、是非味見を、というので訪ねてきたのですが」と食い下がると、
お弁当に使ってあるとろとろに煮込んだばら肉を奥からもってきてくれました。

テーブルの横に立っていた初老の男性が私の傍へ来て、「守谷の方へはいらっしゃいませんか? ロックシティには置いてあるんですよ。」と話しかけてきました。
「『下妻物語』の作者の方もこちらへいらして色々聞かれたんですよ」
「ほぉ・・ではあなたが小説の中にでてくるご主人らしき方なんですね」
「ええ まぁ・・・きっと変わったオジサンと思ったんでしょ(笑)」
「いや・・・本を読んだ私の友人は『茨城の中年男性にしては珍しいくらい柔らかく、丁寧な人』と言っておりましたよ」(「それを検証するように」というキャップの指令はさすがに口にしませんでした。しかし、ご主人が、地元出身かどうかの確認を忘れました!)

確かにこのご主人は物腰の柔らかく、お話好きなオジサンという印象でした。


ただし・・・

「東京からいらしたんですか?」 
とは聞かれませんでした。 アカヌケていなかったんですね。 私。



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(91) 三太 下妻物語・続きの続き

ピンポーン! 「宅配便です」

おら、おかあより先に門に吹っ飛んで行く。

おかあ、宛名見てびっくり、
「『むらき三太様』だって、キミにだよ。『茨城のしぇら』さんからだ、何だろう?」

開封したおかあ、「わっ! 筑峯(※1)のやわらか煮豚と昆布巻きだ! 『下妻物語・完』(※2)の店、実在してたんだ!」
おらが貰ったプレゼントだぞ、横取りされねいように、見張ってなくっちゃ。



※1 筑峯

※2嶽本野ばら『下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』小学館、2005.

ロリータ=桃子が、東京へ下妻のお土産として持っていくには何がよいかを尋ねたのに対する祖母の答えが、筑峯の豚めし弁当。


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(90) 三太 下妻物語・続

おかあ、東京駅で関東鉄道の高速バスに乗った。『下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』(※1)の追っかけだ。

ロリータの桃子みていに、下妻へ行って、名物・筑峯の豚めし弁当を買う気なんだ。

おかあ、久しぶりに茨城県の初冬の畑を見る。ゴロー先輩を乗せて走ったもんだ、と。
今はクルマがねいもんで、おらは留守番ばっかりだ。
途中、なんの事件も起こらず、終点の岩井バスターミナルに着いた。岩井市は猿島町と合併して、今は坂東市だ。「平将門」大好き人間の世界だ(※)。
「茨城の猿の木さん」が待っててくれた。今日は一日、旧猿島町域を走り回る。

おかあ、昼飯に、沓掛の蕎麦屋で、「けんちん蕎麦」注文した。なんか、違う。
おかあが猿島地方の農村で作るとこから見てた「けんちん」は、まず、たっぷりの油で豆腐を炒る、徹底的に炒る、とモロモロになる、鳥そぼろみていだ。そしたら、水・里芋・大根・人参・椎茸とか、油揚、コンニャク、葱とか、入れて煮込む。味付けは酒と醤油、具からだしがでて、実にうまい。

夜になった。下妻行くのは無理だ、豚めし弁当をあきらめて「茨城の猿の木さん」のうちへ行った。
可愛い奥さんが、中国吉林省の本場の餃子とお粥を作って待っててくれた。小麦粉を練るとこから手作りの餃子が実にうまかった、って。

おかあいわく「サンマは目黒に限る。餃子は猿島に限る」



※1 嶽本野ばら『下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』小学館、2005.(85) 三太下妻物語 
  桃子が乗った高速バス車内では、殺人事件が起きた。

※坂東市 http://www.city.bando.lg.jp/outline/gaiyo.html


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(89) 三太花咲かバアサン

菊が咲いた。フェンスはピンク、庭のあちこちにゃ白、朱、臙脂、黄色・・・
おかあ、菊に添え木をしたり、鉢を並べ替えたり、うろちょろしてる。
通りかかる人に「咲きましたね」って褒められるのが生き甲斐の花咲かバアサンだ。

「花さかじいさん」(※1)の犬の名は、昔話の絵本なんかじゃ、シロだったり、ただの「小犬」だったり。
唱歌(※2)じゃ、ポチだ、明治の文部省は西洋かぶれしてたんだ。
『花咲爺さん殺人事件』(※3)のシロは死の灰を撒く。

おかあ、おらが「ここ掘れ、ワンワン」って言わなくとも、せっせと掘る。
掘っても掘っても、金銀財宝は出てこねい。
隣のじいさまがおらを借りに来る恐れもねい。
腹減った、「メシくれ、ワンワン」



※1 はなさかじいさんが飼っていた犬は、シロ。はなさかじいさん ぐりこえほん ←03 絵本/昔ばなし/児童文学全般/童話創作・書評(Z-PLAZA)

※2 明治34年(1901年)6月23日 『幼年唱歌 初編 下巻』には、ポチ。(花さかじいさん (渡邉 達生の研究室便り))
なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌・寮歌・民謡・歌謡 http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html

※3 斎藤栄『花咲爺さん殺人事件』(『お伽噺殺人事件』1998、廣済堂文庫所収)


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(88) 三太かぐや彦

晴れた夜、門のそばでスフィンクスのポーズで、お月様を見ていた。
満月だ。
おかあ、おらが、オオカミに変身(※1)するんじゃねいか、ってヒヤヒヤしてる。
1時間たっても、柴犬のまんまなんで、安心した。
こんだ、満月からお迎えがくるのを待ってる「かぐや彦」だって思い始めた。

今、月のまわりにゃ、「かぐや」ってえ人工衛星が飛んでる(※2)。
1957年11月3日、ヒトは初めて生命体を乗せた人工衛星を打ち上げた。スプートニク2号だ(※3)。
「初めて宇宙旅行した生物は何か?」
新聞に載ったライカ犬の写真を思い浮かべるヒトは、団塊世代以上の年寄りだ。今の子どもにゃ、かぐや姫くれい、大昔に思えるだろうな。

おら、「かぐや」に乗る気はねい。月は眺めて、お団子食うのがいい。



※1 狼男は、満月を見ると、人間から狼に変身する。『バンパイヤ』(手塚治虫)にも出てきますね。

※2 月周回衛星「かぐや」(SELENE)
・・・平成19年9月14日10時31分01秒(日本標準時)に、種子島宇宙センターから月周回衛星「かぐや」(SELENE)を搭載したH-IIAロケット13号機 (H-IIA・F13) を打ち上げました。・・・

※3 「ライカ犬」搭乗の人工衛星「スプートニク2号」打ち上げから50年 国際 ...


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(87) 三太仁義

多摩のかぐや姫さんから―

むらき三太さま
情報ファイル300号拝読。いやはや。継続は力ですね。
もうこうなったらやめられないでしょうね。
あなたもずっと付き合わされてご苦労さま。
「おかあ」さんが続けられたのは、あなたの協力もあったからでしょう。あなたへの謝辞がなかったみたいだけど。



  *   *   *   *   *   *   *   *


かぐや姫さんの言うとおりだ。
おとうとおらとの後方支援に対して、謝辞がなかったのは、仁義に欠ける。
ポチの遠隔地飼い主なんぞ、油切れの直前、代理人たち12人に揃い踏みさせた(※)。感謝なのか、恫喝なのか、いまいち分んねいが。


「親しき仲にも礼儀あり」
おら、おかあに身をもって教えてやった。
おかあ、「噛まれた!」って、おとうに、八つ当たりしてる。



※「給油活動の重要性強調 米・英大使ら

  アフガニスタン周辺の対テロ戦争「不朽の自由作戦」(OEF)の海上阻止活動に参加する米、英、パキスタンなど11カ国とアフガニスタンの駐日大使が31日、東京都内のカナダ大使館で与野党の国会議員約60人を招き、米軍幹部らが海上自衛隊が実施している給油活動の重要性を強調した。(下略)」(『朝日新聞』2007.10.31夕刊)



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(86) 三太非正規雇用

三太君へ............Sinceより

「情報ふぁいる」ついに300号ですね。
おめでとうございます!! 
足掛け6年? 7年? 凄いことですよね。

2年前、登場したころは、「サンタかサタンか」とお母さんを悩ませていた三太君。
いつの間にかゴローちゃんを彷彿とさせるおりこうさんになっていたのですね。
今やむらき家の天使というところでしょうか?

ところで私、申し遅れましたが、某派遣会社の「キャスティングアドバイザー」をしておりましたのよ。
どうです? なかなかの肩書きでしょ?
スタッフを企業に送り込む仕事なのですよ。
スタッフという呼び方もなかなかでしょ? でも彼らは「非正規雇用」なのです。
ま、「キャスティングアドバイザー」も同じ「非正規雇用」で、福利厚生面での待遇は彼らより更に悪いっていうのが笑えますけどね。

先日、その仕事を辞めました。
  仕事をなくしたことは寂しいのですが、ずっと気になっていた胸の奥の小さなとげも抜けたような気がします。

急に寒さが増してきましたね。
三太君、お母さんともども風邪など引きませんように! 元気でね!


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(85) 三太下妻物語

おかあ、八王子のオネエサンと長電話してる。去年うち来て、おらがリードでつながれてるのを見てった人だ。
出かける時間だぞ、おら、「キャン!」って注意してやった。
オネエサン「三太の声がちょっと聞こえました。ちゃんとオウチ犬してるのね! がんばりましたね。三太!」
おかあ「ほんとに、いまだに信じられな〜い! あの三太が、ノー・リードで、足元に寝そべっていたり、一緒に階段を上がって、ベッド脇にうずくまる、なんて・・・」
オネエサン「三太がおりこうさんなことはわかっていましたよー。ちょっと淋しくて怖がりなだけですよね。」


おかあ、電話を終えて出かけた。
図書館で借りてきた『下妻物語・完』(※1)、電車ん中で読みながら、ゴロー先輩を乗せて、現地視察に行った『下妻物語』(※2)の風景と、桃子とイチゴを思い浮かべてた。
講演会場についた。ドアをあけて、「下妻に来ちゃった!」って思った。
講師の雨宮処凛(あまみやかりん)ってネエチャンが、桃子=ロリータちゃんバリバリのファッションだったからだ。

『生きさせろ』(※3)読んで以来、おかあ、かりんファンだ。インターネットでも・雨宮処凜がゆく! (※4)をときどき読んでる。

かりんネエチャンいわく、
「いまや日本で働く人の3人に1人が非正規雇用だ。24歳以下では2人に1人。」30代前半より若い世代では「一度も就職したことがない。よって、ボーナスをもらったこともなければ有給休暇をとったこともなく、社会保険に加入したこともない。」という、働いても働いても「安定」に無縁なプレカリアートが多いんだと。

おかあ、自分の周りを見回して、改めてなるほど、と思った。八王子のオネエサンも、派遣社員だ。
若い人ばっかりじゃねい、60歳以上だったり、健康不安だったり、労働力として「売れない人」は、これからどう生きてったらいいんだ?
かりんネエチャンも言う、25条「生存権」だ。

腹減った! おらの生存権まず保障しろ!



※1 嶽本野ばら『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』小学館、2005年

※2 What is『下妻物語』? http://www.shimotsuma-movie.jp/about/index.html

※3 雨宮処凛『生きさせろ!難民化する若者たち』太田出版、2007.3

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(84) 三太「ふたり合わせてパピ五郎」(その9) ボス論議

こんだの永田町のボスは「ノビ太」ってんだと。
いっつも助けてくれる、ドラエモンって猫型ロボット(※)は、どこに住んでるんだろう? 
海を隔てて東か? 西か?

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ゴロー・ファン・クラブ茨城理事長さんから―

犬も、最近は洋服を着せたり、飼い主と一緒にレストランに入ることが出来たり小型のわんちゃんを抱っこするためのバンドもあるそうですね。
「番犬」という呼び方は死語になりつつあるのでしょうか?
自分が一番のボスと思っている犬は制御がきかないそうですよ。
どこかにいる政治家みたいだね。


  *   *   *   *   *   *   *   *   *

パピー姉御の便箋を読む。これが最後の一枚だ。
   *   *   *   *   *   *   *   *   * ☆二人あわせてパピ五郎 (その9)ボス論議  (1996.4 むらきパピー)

オトーサンは私たちに対して、自分がこの家のボスだ、と認めさせようと躍起になっている。
「色気と食い気のほかは寝てる」と言われる五郎は単純な奴だから、オトーサンにもオニイチャンにもせっせと愛嬌振りまいてる、私はそんな無駄なエネルギーは使わない。
オトーサンは入浴係。
オカーサンは食事とベッドメーキングの係。
オニイチャンはたまーに散歩につきあうだけの同居人。
五郎は散歩の先頭に立って、ナンバーワンのつもりでいる。けど、実は単なる露払い。私のヒト睨みが怖くて部屋に入ってこられない、オカーサンのスカートの蔭に隠れてる弱虫。

誰がこの家のボスか、わかるでしょ?



ドラえもん


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(83) 三太夜回り

階段のぼり四日目にゃ、もう、きびきびと登れるようになった。下りも、さっそうとしたもんだ。
夜、おとうとイッショに階段をのぼる。
おとうが寝入るのを見届けて、おかあの部屋へ行く。
おかあが眠ってるのを確かめて、階段をおりる。
おら、一階で寝る。一階ぜーんぶ、おらの部屋だ。
このうちは「一人一室、別寝制」だ。




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(82) 三太かじり虫

おらが、スリッパ齧りをやめたわけ?
おかあにゃ、ナイショだぞ。

6月おしまいの頃、おかあ、テレビつけたまんま庭に出てった。
スリッパ、ゲット! 
齧ろうとしたら、なんか、へんな歌が聞こえてきた
「かじってナンボの商売だ♪」
ん? ショーバイだと?
「おしりかじりむし〜 おしりかじりむし〜」(☆)
おら、ピピッときた。おかあがこの歌聴いたら、おらのこと「スリッパかじり虫」って言うに決まってる。
おらみていな、ハンサムが、あんなチンケな虫と一緒にされてたまるか!
おら、断然、スリッパ齧りをやめた。



☆NHK「みんなのうた」で放映、大人気の歌。
もっとも近い放映予定日 9/29(土)  午前4時55分 総合
 大人も子供も絶賛「おしりかじり虫」って何?
【うるまでるびギャラリー】おしりかじり虫
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/60291/
http://urumadelvi.jp/gallery/kajiri.html


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(81) 三太階段ばなし

永田町の「プリンス」、病院に駆け込んだ。

遠隔地飼い主がエサをくれなくなったんだろう。
ボスに置いてきぼりにされた仔犬たちが、駆け込み先を探して右往左往してる。なにしろ、階段を一段あがったばかりだ。
「プリンス」の子犬たちは、じきに買い手がつくだろう。生後2ヵ月は、ペットショップの店頭に出される時期だ。
かわいそうなのは、「ポチ」の子犬たちだ。もう、子犬の可愛さはなくなってるし、落下傘で舞い降りた餌場じゃ、元のボスが牙といでるし。


   *   *   *   *   *   *   *   *   *


   某マンション管理組合の元理事長さんから―

犬ってほんとに階段が苦手なんですね。
わたしが理事長をやらされていたとき、11階でラプラドールを飼っていた人がいて、散歩に行くときエレベーターに乗せると文句が出るので、非常階段を使っていました。
その犬が癌になり、飼い主から「もう長くないのでエレベーターに乗せるのを許可してほしい」という嘆願が出ていました。
その犬が息も絶え絶えに階段の下にうずくまっている姿を何度もみていたので、わたしは、理事会を説得して、「エレベーターの利用の少ない時間帯を指定して、その時だけ乗せる、人が乗ってきたら降りる」という条件で認めることにし、居住者の理解を求めるお便りを全戸配布しました。
こうしてエレバーターが使えるようになってから、なんとその犬はみるみる元気になり、それから3年も生きたのです。
階段ストレスが病気を悪化させていたのですね。
犬嫌いの人からは管理組合の総会で「あの犬が生きてる間わたしたちはがまんしなければいけないのですか!」なんて言われたり大変でした。
飼い主からは「命の恩人」と感謝され、死んだときは奥さんが喪服で挨拶にみえましたけど。


   *   *   *   *   *   *   *   *   *

ゴロー先輩は、シテイ・ボーイ(☆)やってたころ、なんと、21階の非常階段をのぼりおりしてたんだと。
一緒にのぼりおりしてた、おかあも若かった!



☆ ゴローちゃんファンクラブ 55.引越し


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