がん」という病気の解説本はいっぱいある。「がん」患者の体験本もいっぱいある。
けど、一番欲しいのは、「これから、どうしたらいいの?」という知恵。
この本、オススメ! 『がんと一緒に働こう!――必携CSRハンドブック』(※)
まず最初の項目が
「病気になったら仕事を辞めなければならないの?」
とんでもない!
「がん」と診断されたって、その瞬間に死ぬわけではない。病気だけに専念して生きてるわけにはいかない。
「人はなぜ働くのか?」意義づけは人それぞれ。
働きたくない人にも、働けない人にも、絶対必要なのはお金。
そしてQOL(Quality of Life=生活の質)にとって、重大なのが、知恵。
仕事を失わない・継続していくための権利・制度・法律・相談窓口。
療養のための保険・社会保障制度。
周囲にどう話すか、何をどう食べるか、見た目のカバー、心身不調への備え・・・。
この本の「第6章 ワーキンググッズ&生活術を大公開」は、治療後の大小さまざまな悩みを乗り越えてきた経験者たちの工夫の数々。
この章だけでも、読む価値あり。
Shiyohさんのマンガがいい、可愛いキャラが、欝を忘れさせてくれます。
※『がんと一緒に働こう!――必携CSRハンドブック』合同出版、2010.5.1
編者:CSRプロジェクト(Cancer Survivors Recruiting Project)=東京大学医療政策人材養成講座4期生桜井班が中心となった調査研究「がん罹患と就労(2008)」による政策提言や課題解決を実現するために立ち上げたプロジェクト。 |